ニュース 社会 作成日:2015年12月4日_記事番号:T00060764
台湾高速鉄路(高鉄)では今月1日、苗栗、彰化、雲林の新3駅開業に伴い、大幅なダイヤ改正が実施され、運行方式は従来の4種類から7種類に増えた。しかし改正後、台南市民から「遅くなった」「台北が遠くなった」と不満の声が相次いでいる。
各駅停車と「カエル跳び式列車」は所要時間が異なるので、運賃に差額を設けた方がよいとの声もある(中央社)
高鉄はダイヤ改正により12月から、▽台北▽板橋▽台中▽左営(高雄)──にしか停車しない「直達車A」を従来の356便から252便に減らし、同方式よりも停車駅が多く、各駅停車ではない「カエル跳び式列車」を398便運行している。高鉄は、従来の直達車の停車駅に嘉義駅と台南駅を加えた「直達車B」を74便編成したとして、「改正によって嘉義、台南市民が最もメリットを享受する」と説明していた。
ただ、各駅停車の台北〜左営間の所要時間は従来の120分から138分に延びた上、台南市民の利用者からは「桃園〜台南駅に各駅停車した場合はこれまでより20分多くかかるようになった」との声が聞かれる。直達車Bも、本当に必要なピーク時には便数が少なく実質的には不便になったと感じる市民が多いようだ。
台南市に住むある大学教授は、これまで会議のため台北へ行く際、所要時間は自宅から会場まで高鉄を使って片道約2時間だったが、ダイヤ改正後は片道3時間になったと指摘。「往復6時間もかかるなら、台北まで行く意欲が失せる」とこぼしている。
また台南市選出の陳亭妃立法委員(民進党)も、連日のように市民から苦情を受けていると明らかにし、「主要6都市で直達車Aが停まらないのは台北から近い桃園と台南のみ」と強調。「中央研究院の南部分院が台南に開設されることが決定し、グリーンエネルギー産業園区も台南に設けられる可能性が高く、将来南北から会議のため多くの専門家が台南を訪れるようになれば交通の便は非常に重要な問題となる」として直達車Aの停車駅に台南を加えるよう訴えた。
これに対し古李安・高鉄台南駅長は「当駅の利用者数は直達車Aが停車するレベルに達していない」と述べたが、高鉄は「来年7月に南港駅(台北市)開業する際、利用状況に応じた見直しを行う」とコメントした。
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