ニュース 電子 作成日:2015年12月7日_記事番号:T00060817
和碩聯合科技(ペガトロン)はiPhone6sの受注割合を50%まで高めるなど、5年近い提携でアップルの信頼を勝ち取り、鴻海精密工業のライバルに浮上した。市場観測によると、ペガトロンは近く、出荷減少が続くiPad miniの生産ラインを閉鎖し、より利益の出るiPhoneシリーズ生産に切り替えることを計画しているようだ。7日付経済日報などが報じた。
富邦証券投資顧問の廖顕毅アナリストは、ペガトロンは今年発売の4.7インチのiPhone6s受注を鴻海と対等に分け合い、昨年のiPhone6(受注割合30%)から勢力を拡大したと指摘した。一方、5.5インチのiPhone6sプラスは昨年のiPhone6プラス同様、鴻海が100%受注している。
ペガトロンがiPhone受注の拡大を狙うのは、iPhoneのサイズ大型化で、iPad mini販売が打撃を受けているためとみられる。市場関係者は、ペガトロンのiPad mini出荷は今年半ばまで正常だったのに、生産ライン閉鎖の市場観測が出たことから、アップルがiPad mini販売を停止するか、出荷縮小に伴い仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)などに生産委託先を変更する可能性があると指摘した。
証券会社は、ペガトロンの今年のDMS(設計製造サービス)設備投資額は70億台湾元(約260億円)と昨年の30億~40億元からほぼ倍増すると予測した。来年の予算は策定中だが、今年よりは多い見通しだ。
スマホ減速、5年で成長半減も
中国メディアの報道によると、鴻海傘下の富智康集団(FIHモバイル)は河南省の鄭州航空港区での今年1~10月の携帯電話生産台数が1億500万台に上った。これまでの通年生産台数は、▽2011年、2,445万台▽12年、6,846万台▽13年、9,645万台▽14年、1億1,800万台──で、今や同社にとって世界最大のスマートフォン生産拠点となった。証券会社は、今年8月中旬からiPhone6s、iPhone6sプラスが量産に入ったためで、通年生産台数は1億5,000万台と予測した。
市場調査会社、IDCによると、今年のiPhone出荷台数は2億2,600万台と前年比17.3%増、市場シェア15.8%の予測だ。一方、今年の世界のスマホ出荷台数は14億3,000万台で前年比9.8%増と、過去最低の伸びになると予想した。19年の成長率は4.7%と今年の半分になり、今年から19年まで5年間の年平均成長率(CAGR)は7.4%にとどまる見通しだ。
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