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客の空き家で勝手に8年生活、あきれた不動産仲介業者


ニュース 社会 作成日:2015年12月10日_記事番号:T00060872

客の空き家で勝手に8年生活、あきれた不動産仲介業者

 ある住宅物件の所有者が物件を賃貸に出そうと不動産仲介業者に借り手探しを委託した後、賃貸を中止したが、この仲介業者は部屋の合鍵を勝手に作り、部屋を無断で自宅として使用。長年にわたり住み続けていたが、このほど、家主が8年ぶりに部屋を訪れたことで発覚。財産の不法占拠や住宅侵入などの罪で起訴された。

 顧客の部屋を勝手に占拠していたのは大手不動産仲介業者、全国不動産の関渡店(新北市淡水区)で主任を務める徐美珍被告(69、女性)。彼女が自宅として使用していたのは淡水区にある14坪の部屋で、同物件は顧客が13年前に全国不動産に借り手探しを依頼したものだった。

 この顧客はその後、同物件の賃貸を取りやめ、部屋の鍵を回収したが、徐被告は自分が住んでいた部屋の賃貸契約が期限を迎えた2007年、合鍵を使って、勝手に元顧客の部屋に引っ越し、8年にわたり住み続けていた。

 そんな中、今年8月、元顧客が改めて賃貸に出そうと思い立ち、友人とこの部屋を訪れたところ、空き家のはずの室内に冷蔵庫やテレビ、ソファーなどが完備されているのを発見した。「部屋を間違えた」と思いいったん外に出たが、何度確認してもそこは自分の保有する部屋に間違いなく、もう一度中へ入ったところで徐被告と鉢合わせ。激しい口論の末、彼女を警察に通報した。

 警察の調べに対し、徐被告は「緊急措置として顧客の部屋に引っ越した」と説明。「家主に連絡したが、相手が電話に出ず、家賃が払えなかった」と主張した。しかしこんな言い訳が通るはずもなく、検察によって起訴された。最高で懲役5年の刑が下される可能性がある。

 なお徐被告が占拠した部屋の家賃は、周辺エリアの相場を基にすると1カ月約1万台湾元で、未払いの家賃は100万元近くに上る。全国不動産は、著しく職業倫理に反する彼女の行為に対し、「厳正な処分を行うとともに法的な制裁を受けさせる」とコメントした。