ニュース 社会 作成日:2015年12月18日_記事番号:T00061028
温泉や風光明媚(めいび)な滝で有名な新北市の観光地、烏来は今年8〜9月に相次いだ台風によって土石流被害を受け、観光の目玉となっていた観光トロッコが運行を停止した。これにより同地を訪れる観光客が激減しており、現地の商店が悲鳴を上げている。
烏来の観光トロッコは温泉や土産物屋、屋台などが並ぶ「烏来老街」から山腹の滝、「烏来瀑布」までの約1.6キロメートルをつなぎ、毎年平均延べ40万人が利用。昨年の搭乗者数は56万人に達した。
しかし、今年8月に来襲した台風13号(アジア名・ソウデロア)により、トロッコの軌道の土壌が100メートル近く崩れ、運休を余儀なくされた。また軌道沿いには徒歩で烏来瀑布へと向かうための遊歩道が設置されているがこちらも通行不能になっているため、現在、滝を見るには車かバイクで別のルートを利用するしかない。
このため滝周辺の商店などでは来客が激減しており、遊歩道沿いの原住民織物工房「Yokay織芸工作坊」の店主、周小雲さんは「人出は被災前の1割にまで落ち込んだ」と嘆いている。また10月に営業を再開した民芸品など販売の「酋長文化村」でも原住民の民芸品を好む日本、東南アジア、中国からの個人旅行者が大幅に減っており、売り上げが半減しているという。
新北市政府は、トロッコの復旧工事では、台風による被害が大きくなった原因と考えられる排水設備の整備も合わせて進めるため、運行再開は来年7月末との見通しを示しており、烏来がかつてのにぎわいを取り戻すにはしばらく時間がかかりそうだ。
ただ現地で生態ガイドを務める許永昌さんは、「今は人が少ないから静かな雰囲気で美しい風景を楽しむことができる」と語る。烏来瀑布も、市街地からタクシーを利用すれば100台湾元ほどで行けるとのことだ。また新北市政府も烏来の原住民集落を巡り、狩猟技術を学んだり、織物作りを体験できるツアーを実施している。機会があれば参加してみてはいかがだろう。
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