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天母商圏の衰退止まらず、誠品書店も撤退


ニュース 商業・サービス 作成日:2015年12月21日_記事番号:T00061067

天母商圏の衰退止まらず、誠品書店も撤退

 大手書店チェーン「誠品書店」の天母商圏店(台北市士林区)が19日、賃貸契約を更新せず閉店し、19年続いた営業に幕を閉じた。天母商圏はかつて1本の道路沿いだけでも100店が立ち並んだが、現在は全体でわずか42店に減少。誠品書店の撤退は天母商圏の衰退を象徴すると悲嘆の声が上がっている。19日付聯合報が報じた。

 天母商圏の鍵業者は、天母から多くの外国人、富裕層が去った後も、店舗物件にはまだ価値があるとして多くのオーナーが賃料を下げず、売り上げが減った店は撤退するしかないと嘆いた。

 天母市集(フリーマーケット)の会場脇に並ぶ店舗のうち、30年以上営業を続ける店はわずか2店のみだ。あるアパレル業者は、最盛期には米、英式の服を仕入れればすぐに売り切れたが、今では韓国製の服を仕入れており、1日1着売れればましと語った。

 天母商圏発展協会の唐笛理事長は、不景気に加え、都市交通システム(MRT)が通っていないため客は少ないが賃料は高く、多くの老舗店舗が撤退したと説明。中でもアパレル業が最もひどく、ネットオークションが普及してから天母の特色はなくなったとため息を漏らした。ただ、それでも多くの若者が天母住民の高い購買力に目を付けて、路地裏物件を借りて特色ある店を営業していると指摘し、「天母は衰退でなく転換の途中だ」と強調した。