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頂新董事長の娘、ポップコーン購入に特権乱用批判


ニュース 社会 作成日:2015年12月24日_記事番号:T00061132

頂新董事長の娘、ポップコーン購入に特権乱用批判

 「世界で最もおいしいポップコーン」とも評される米ギャレット・ポップコーンの台湾第1号店が今月18日、台北101ビル(台北市信義区)内にオープンし、その味を確かめようと大勢の市民が連日長蛇の列をつくっている。そんな中、同ビルに出資する食品・流通大手、頂新国際集団の魏応交董事長の娘が、特権を利用して制限された以上の量を購入しようとしたとして批判を浴びている。


ギャレット・ポップコーン台北101オープン初日は、ビルの外にまで行列ができるほどの人気だった(中央社)

 ギャレット・ポップコーン台北101には現在、1袋95台湾元からのポップコーンを購入するため、毎日100人を超える市民が列をつくっており、手に入るまでに40分〜1時間かかる状況となっている。また、同店ではより多くの消費者においしさを知ってもらおうと、1人6袋としていた購入制限を19日より4袋に改めた。

 そんな中、21日に同店の列に加わったという客の1人が蘋果日報に寄せた投書によると、自分の前に並んでいた女性客が突然電話を取り出し、友人と思われる相手に向かって「101の総経理の電話番号を教えて。今、ポップコーンを買う列に並んでいるのだけれど、4袋しか買えないと言われたの」と語った。そしてしばらくして電話をかけ直した彼女は相手に事情を話し、「私は魏董事長の娘です。何とかならない?」と告げた。

 その後10分ほどして現場に101の戴蔭本総経理本人が登場。彼に向かって「魏董事長の娘」は「ちょっとだけ多めに買いたいだけなの、そんなに無理なことじゃないでしょう?」と口利きを依頼した。しかし、戴総経理はこれに応じず、結局、彼女は制限数以上のポップコーンを購入することはできなかったようだが、公衆の面前で堂々と「裏技」を要求するその姿勢は見て心地よいものではなかったと目撃者は語っている。

 当時の状況について台北101は、「魏董事長のお嬢さんは店頭の表示がよく見えなかったため、誤解していたと思われる」と説明。戴総経理自らが駆け付けたことについても「最近、列の並び位置調整のため、ビル内を自分で視察している」と釈明した。

 頂新集団には、不正食用油事件に関与したとされる関係者6人に先月一審無罪判決が下されたことで、市民の反感が高まっている。そうでなければ今回の董事長の娘の行為もメディアに取り上げられることはなかったかもしれず、頂新関係者は当分慎重な行動が求められそうだ。