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作成日:2008年3月17日_記事番号:T00006128
兆豊金控、中国の華一銀に出資検討
兆豊金融控股は、提携関係にある中国の華一銀行(上海市)に対し、第三国経由で出資を行う方向で検討している。17日付経済日報が兆豊金控幹部の話として伝えた。
台湾の金融機関による中国の銀行への出資解禁は当初香港経由が想定されているが、台湾金融当局は香港以外の第三国経由の出資も認める方向性を打ち出している。兆豊金控幹部は「香港には子会社がないが、カナダとタイにある子会社のいずれかを経由して中国の銀行に出資したい」と述べた。
関係者によると、華一銀には現在、台湾系製靴大手の宝成集団の大株主である蓮花国際が65%を出資している。こうした中、宝成集団は兆豊金控に対する持ち株を7%まで引き上げている。宝成集団の動きは台湾資本の受け入れを図りたい華一銀と兆豊金控の関係を強化させることが狙いだ。
華一銀は進出台湾企業との関係が深く、現在上海市内に4支店を保有するほか、深圳にも進出しており、今後は天津、蘇州への支店開設を検討中。このため、資本金を現在の11億人民元(約150億円)から15億人民元に引き上げる増資を計画している。同行は以前、台湾の建華銀(現永豊銀)と戦略提携していたが、3年前に関係を解消し、兆豊銀(当時の中国商銀)と提携関係を結んだ。