ニュース 社会 作成日:2016年1月6日_記事番号:T00061296
男女平等意識の高まり、少子化による生徒不足を受け、台湾では男子校や女子校が減少の一途をたどっており、高校ではこの10年間で9校減り、24校を残すのみとなっている。男女別学制を取っている学校も、共学化を検討しているものの、そこにはさまざまな問題があるようだ。
男女別学の高校は圧倒的に女子校が多く、日本統治時代に台北における女子高等教育の拠点として設立された台北市立第一女子高級中学(北一女)や台北市立中山女子高級中学(中山女中)など公立校9校に、金甌女子高級中学(金甌女中、台北市)など私立校12校を加えた計21校を占める。
一方、男子校は1898年に創立された台湾最古の公立高校、台北市立建国高級中学(建中)と、1922年開校と長い歴史を持つ台北市立成功高級中学の名門公立2校に、上海に起源を持つキリスト教系の私立校・徐匯高級中学(新北市)を加えた3校のみとなっている。
近年、女子校が相次いで共学化する中、金甌女中でも今年から男子生徒の募集を開始することを計画していたが、急きょ取りやめた。理由について同校の王維民校長は、少子化により2年後には台北市の中学校を卒業する生徒全員を公立校が吸収できる状況となり、私立校は生徒集めがますます難しくなる中、共学化すれば女子校の利点を失い、男子生徒が獲得できる以上に女子生徒の流出が懸念されるためと説明した。
また男子校では別の問題があるようで、既に一部専門科で女子生徒を受け入れている台中第一高級中学では普通科の共学化も視野に入れるが、これを実行した場合、男子生徒の募集枠が半減するため、台中女子高級中学(台中女中)など近隣の女子校も共学化しなければ保護者から不満の声が上がると指摘している。
この考えには成功高中の李慶宗校長も賛同を表明している。台中女中や成功高中近隣の中山女中、景美女子高級中学はいずれも、▽伝統を守りたい▽卒業者や保護者の反対▽教室やトイレの改修が必要──などを理由に現時点で共学化は考えていないとしている。
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