ニュース その他製造 作成日:2016年1月14日_記事番号:T00061490
太陽電池業界は好調な受注を受け供給不足となっており、川上の多結晶シリコンウエハー最大手、緑能科技(グリーン・エナジー・テクノロジー)や川中〜川下の電池・モジュール大手、茂迪(モテック・インダストリーズ)など、9社以上が春節(旧正月、2月8日)連休9日間を返上して出荷を急ぐ方針だ。人員確保に向けて、休日出勤手当を2倍にするなどの対応をとる。14日付経済日報などが報じた。
緑能、モテック以外で春節連休期間の通常稼働を計画するのは川上の▽中美矽晶製品(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、SAS)▽国碩科技工業(ギガストレージ)と子会社の太陽電池用導電性ペースト最大手、碩禾電子材料(ギガソーラー・マテリアルズ)──や、川中〜川下の▽新日光能源(ネオソーラーパワー、NSP)▽昱晶能源科技(ジンテック・エナジー)▽昇陽光電科技(ソーラーテック・エナジー)▽元晶太陽能科技(TSEC)──など。 太陽電池業界は昨年、不況のあおりを受け一部の企業が従業員に春節休暇を出し、生産量を減らしてコストを削減していた。その後、下半期から市況が好転し、モテック、ジンテック、ソーラーテック、太極能源科技(タイナジー・テック)などが第3四半期に黒字転換。業界関係者は、最近は需要が強く、価格が上昇していると指摘。第1四半期は非需要期とならず、粗利益率は2桁に届く可能性があり、今年上半期の業績は期待できるとの見方を示した。昨年通年では恐らく依然赤字だったが、春節ボーナスは2カ月分支給し、今年の業績が良ければ別途賞与を出す方針だという。
中国の内需拡大が追い風に
市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)傘下のエナジートレンドの林嫣容アナリストは、中国政府による太陽光発電の内需拡大政策が追い風となり、第1四半期の多結晶シリコンウエハー、電池、モジュール需要が急増し、関連各社のフル稼働が続いていると指摘。中でもシリコンウエハーは供給逼迫(ひっぱく)で1月のオファー価格が急上昇しており、業界関係者は、高効率シリコンウエハーで1枚当たり0.9米ドル以上と利益が出る水準に達していると明らかにした。林アナリストは、オファー価格は2月にピークに達するとの予想で、3月から供給不足が緩和され始めるとの見通しを示した。
なお林アナリストは市場の懸念材料として、DOWAホールディングス(本社・東京都千代田区)傘下で、ソーラーパネル用銀粉を生産するDOWAハイテック本庄工場(埼玉県本庄市)で今月3日に起きたタンクの破裂事故を挙げ、復旧後に市場の需要を満たせなければ、太陽電池メーカーの稼働率などに影響すると指摘した。
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