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立法委員選候補が自殺未遂、買収疑惑晴らすため


ニュース 社会 作成日:2016年1月15日_記事番号:T00061498

立法委員選候補が自殺未遂、買収疑惑晴らすため

 総統選・立法委員選の同日選挙を2日後に控えた14日、嘉義県の立法委員候補が突如、海に飛び込み自殺を図った。幸い救助され、命を取り留めた同候補は、「民進党に有権者を買収しているとでっち上げられたため」と語っており、死んで身の潔白を証明したかったようだ。

 今回自殺を図ったのは嘉義県・第1選挙区に出馬している元公務員で無所属の邱崑龍候補(74)。総統選では宋楚瑜候補(親民党)支持を表明しており、当初は同党から立候補する目算だったが、党の推薦を得られずやむなく無所属での出馬となった。

 その邱候補の知人から14日午前10時すぎ、嘉義県消防局に「邱候補が海に飛び込んだ」との通報があり、局員が出動したところ白水湖寿島近くの海岸で同候補の車を発見。車内から遺書が見つかったことから、すぐに捜索活動を開始した。

 その後、午前11時50分ごろ、プレジャーボート停泊用の布袋遊艇港沖約1キロメートルの海上に救命具を着用せずに漂っている邱候補を救助隊員が発見し、すぐに救助艇に引き上げて病院に搬送した。

 邱候補は救急診察室で手当てを受ける間、号泣し続け、駆け付けた記者からの「なぜ飛び込んだのか」との質問に対し「私が金で票を買い、50万台湾元で保釈されたと民進党にでっち上げられたためだ」と訴えた。

 しかしこれに対し民進党の嘉義県党部は「今回の選挙では国民党の施政に対する批判しか行っていない」と説明。邱候補の言い分に対し「とんでもない誤解だ」とコメントした。


同選挙区に出馬している民進党の蔡易余候補(左)は14日、邱候補の早期回復を願った(中央社)

 なお「公職人員選挙罷免法」(公職選挙法に相当)によると、候補者が死亡した場合、その選挙区での投票を中止し、日を改めて実施すると規定されているが、邱候補の症状が軽いことから、嘉義県第1選挙区でも予定通り16日に投票が行われる見通しだ。