ニュース 政治 作成日:2016年1月17日_記事番号:T00061521
選挙直後の中国の反応は、原則論的なものだ。中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)は同日、「我々の台湾に対する政治方針は大枠で一貫しており明確だ。台湾地区の選挙結果で変わることはない」と強調した。
その上で、蔡英文氏が台湾住民の「共通認識ではない」として受け入れに慎重な1992年の共通認識(92共識)について、国台弁は「引き続き92共識を堅持し、いかなる形でも『台湾独立』の分裂活動に反対する」と強調した。
また、中国国営の新華社も評論を通じ、民進党の勝利を「両岸(中台)関係の歴史的過程において、跡もなく過ぎ去る雲や煙のようなものだ」とし、「根本的には台湾の前途や両岸関係の方向性を決定付けるのは大陸の発展と進歩だ」と主張した。
評論はまた、「大陸の対台湾政策は失敗していないばかりか、台湾の民意を誘導し、台湾独立は不可能ですべきでもないという共通認識を形成することに成功した」とも言い切った。
戦略立て直しも
中国の原則論的な反応とは対照的に、民進党は「台湾独立」といった急進的な路線から一線を画して久しい。蔡氏の中台関係をめぐる主張は「現状維持」「民意に基づく両岸関係の平和的発展」を基本的トーンとしている。
中国は過去の民進党政権時代も含め、当局間というよりも、共産党と国民党という政党間の対話ルートを中台対話の基本軸に据えてきた。しかし今回、蔡氏が総統選で圧倒的勝利を果たし、立法院でも民進党が単独過半数を制した以上、中国の対台湾政策も戦略の立て直しを迫られそうだ。
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