ニュース 社会 作成日:2016年1月19日_記事番号:T00061557
16歳のアイドル歌手、周子瑜(チョウ・ツウィ)がテレビ番組で中華民国の国旗を振ったことで「台湾独立分子」と批判され、「私は中国人」と謝罪する事態に追い込まれた事件が、先週の総統・立法委員選挙での民進党圧勝に影響を及ぼしたとされる中、人気歌手の羅志祥(ショウ・ルオ、36)が先ごろ北京で行われたイベントで「僕らはみんな中国人」と発言して喝采を浴びたことが発覚し、台湾で強い反発を呼んでいる。
基隆市出身で原住民アミ族の血を引く羅は、1996年にアイドルグループ「四大天王」のメンバーとしてデビュー。その後、03年にリリースした初のソロアルバム『ショータイム』がアジア全体で700万枚を売り上げ、スターの仲間入りを果たした。
羅が今回の発言を行ったのは、自身が出演する中国のバラエティー番組「極限挑戦」の映画版公開イベントでのこと。ファンから「中国のゲストとの共演についてどう思うか」と聞かれた羅は「そんなに細かく分けなくていい。僕らはみんな中国人だ」と回答。会場中から喝采を浴びた。
しかし、その現場を映した動画が17日にインターネット上に出回ると、羅のフェイスブック(FB)アカウントには、「台湾原住民の恥さらし」「国籍を変えろ」などと厳しい批判コメントが殺到した。同ページに対する「いいね」は従来の約241万件から237万件へと一気に4万件減少した。
また台湾音楽を取り入れたことで知られるバンド「拷秋勤」もFBページで羅に対し「君は原住民であり、台湾で最も中国とは無関係と主張する資格がある」と指摘。「心から音楽が好きなら、わざわざ中国へ行かなくでも世界には多くの国がある」とコメントするなど、音楽業界からも反発の声が上がっている。
批判の高まりを受けて羅の所属事務所は18日に声明文を発表し、「羅は台湾で生まれ育った台湾人だが、中華文化、教育環境の中で成長した中国人でもある。台湾でそうでない者はいるだろうか」と反論。その上で「羅は良いパフォーマンスを見せることだけを考えているアーティストだ。両岸(中台)関係のような政治家でも解決できない問題に回答を求めないでほしい」とコメントした。
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