ニュース 社会 作成日:2016年1月25日_記事番号:T00061663
非常に強力な寒波の到来を受け、24日は台湾各地で記録的な低温を記録。多くの山で積雪がみられたばかりか、北中部では平野部でもみぞれがちらつき、珍しい光景に市民が歓声を上げた。
海抜600メートルの苗栗県の山間部でも積雪が観測され、付近の住民が珍しい雪景色を楽しんだ(24日=中央社)
台北市では24日、陽明山などの山間部だけでなく、海抜500メートル以下の猫空・猴山岳や内湖・碧山巌、台北101ビル89階の展望台でも降雪が観測された。さらに西門町や台北駅周辺でもあられが降り、歩行者の目を奪った。
なお同市ではこの日、気温が4度まで低下。1972年3月の3.2度以来、44年間で最低を記録した。また中央気象局の記録によると、台北気象観測所が設置された1896年以降の最低記録は1901年2月の氷点下0.2度だが、その際、雪は降っておらず、今回の降雪(みぞれ)はまさに「100年に一度」の出来事だ。
このほか、新北市、桃園市、新竹市、苗栗県など市街地でもみぞれが降り、大勢の市民が屋外に出て珍しい光景を楽しんだ。
台湾で冬季、雪見の名所となる合歓山(3,417メートル)では23日夜から雪が降り始め、台14線甲線の昆陽付近、および武嶺〜合歓山遊客中心付近では一時50センチメートルを超える積雪が見られた。チェーンを装着した車両でも通行が難しい状況となったことから、交通部公路総局は同区間の道路を封鎖した。しかし、それでも白一面の景色を楽しもうと大勢の市民が車で山道に押し寄せたため大渋滞が発生。スリップや故障などのトラブルも多発した。
また、冷えた体を温めようと考える市民が多かったようで、台北市の北投、新北市の烏来などの温泉地に大勢が詰め掛けたほか、各地の鍋料理店にも行列が出き、今年一番の客入りとなった。
各地で歴史的な降雪に湧く一方で24日、気温の低下を原因とする心血管疾病や低体温症などにより台湾全土で65人が死亡した。また北部の医療機関では肺炎、心筋梗塞、脳卒中などの重症患者が通常の2倍に増えた。医師によるときょう(25日)は患者がさらに増える見込みだ。
農業、水産業でも被害が報告されており、雲林県では養殖していた虱目魚(サバヒー)約100万匹が寒さで死に500万台湾元の損害を被ったほか、苗栗県山間部に位置するいちご農場でも、氷雪により作付面積の半分が被害を受けた。
なお中央気象局によると、極端な低温はきょうまでで、26日は台北で最高気温が17度に回復する見通しだ。
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