ニュース 社会 作成日:2016年1月26日_記事番号:T00061692
台北市で19年前に起きた強盗殺人事件は、警察による懸命の捜査も実らず、ほぼ「迷宮入り」となっていたが、最近導入された新技術を使ってこのほど容疑者が特定され、見事、犯人逮捕に成功。時効まであと15カ月でのお手柄だった。
逮捕された饒容疑者(中)。被害者に対する謝罪の意は示していないという(25日=中央社)
1997年4月8日、台北市文山区のパソコン販売・修理店に強盗が入り、店番をしていた店主の女性(当時33歳)が刺殺され、店内にあった6万台湾元が盗まれる事件が発生。女性は刃物で首など20カ所以上を刺されており、残忍な犯行が社会を震撼させた。
事件発生後、警察は現場にあったビニール袋に付着した血に残された指紋を採取し、データベースと照らし合わせたが一致するものはなく、捜査は行き詰まってしまった。
しかし警察では最近、新型の指紋照合システムを導入。これは不完全な指紋から高い精度で全体像を割り出すというもので、パソコン店に残された指紋を同システムにかけた結果、2006年に麻薬事件で逮捕されていた饒瑞翔容疑者(35)の指紋と一致したことから、24日に同容疑者を新北市の自宅で逮捕した。
饒容疑者は犯行当時15歳で、指紋押なつが義務付けられる兵役に就いておらず、警察のデータベースに指紋が登録されていなかったことも事件解決が長引いた要因となったようだ。
同容疑者の供述によると、当時、高校を休学していた彼はよく文山区周辺を訪れており、遊ぶ金欲しさに同パソコン店に盗みに入った。店主の女性が閉店準備をしていた隙を見て店内に侵入し、物色した結果、カウンターの中に6万元を発見。これを手に逃げようとしたところ、手に果物ナイフを持った店主に行く手を阻まれたため、動転してナイフを奪い、相手を刺してその場を離れたという。
これまで19年間、周囲の人間に犯行を疑われたことはなかったそうだが、自宅に現れた警官の姿を見て「もう逃げられない」と観念し、あっさりと罪を認めた。
ただ店主の遺族は、事件後、家の中から果物ナイフはなくなっていなかったと指摘した。容疑者は凶器を持参していたにもかかわらず、罪の軽減を狙ってうそをついている可能性があると主張している。
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