ニュース 社会 作成日:2016年2月16日_記事番号:T00061976
台湾南部地震で倒壊した「維冠金龍ビル」の建設会社やビル設計に携わった建築士の資産に対し、台南地方法院が今月12日、仮差し押さえの裁定を出していたにもかかわらず、週末までに台南市政府が相応の行政手続きを取らなかったため、建築士の妻が15日午前、本来差し押さえられているはずの預金1,000万台湾元(約3,400万円)余りを銀行から引き出す寸前だったことが分かった。16日付蘋果日報が伝えた。
10日時点の維冠金龍ビル。同ビル倒壊による人的、物的被害に対する賠償額は13億元に上る見通しだ(中央社)
それによると、建築士の鄭進貴容疑者(64、勾留済み)の妻は15日朝、台新銀行台南支店を訪れ、窓口で預金を引き出そうとした。しかし、引き出し額が大きかったことから店頭職員が上司と本店に報告した結果、来店者が鄭容疑者の妻であることに支店幹部が気付き、本店は鄭容疑者の資産が事実上既に差し押さえられていることを理由に「引き延ばし」を指示。支店は同時に台南市政府に連絡し、対応を求めた。鄭容疑者の妻は30分後、預金を受け取れないと判断し、支店を出た。
台南市政府は同日午後、仮差し押さえの裁定に基づき、台南地方法院に担保金などを納付し、同法院から仮差し押さえの執行命令が下され、鄭容疑者らの資産は凍結された。
鄭容疑者の資産は今後被災者補償に充てられる可能性が高かったため、頼清徳台南市長は銀行側の協力に謝意を表明した。
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