ニュース 社会 作成日:2016年2月25日_記事番号:T00062158
台湾には現在、睡眠に何らかの障害を抱える市民が少なくとも200万人は存在するとされ、さらに年々増え続けているという。こうした中、衛生福利部食品薬物管理署(TFDA)が24日発表した統計によると、2014年に台湾人が服用した睡眠薬の数は3億3,900万粒と、前年比1,200万粒増加し、過去最多を更新した。1粒当たりの厚さを1センチメートルとすると、増加分を一列に並べた場合、全長12.9キロメートルの雪山トンネル(新北市〜宜蘭県)とほぼ同じ長さとなる。
睡眠薬服用量の増加についてTFDA薬品組の何淑恵科長は、服用者のうち最も多いのは60歳以上の世代というデータを示し、高齢者人口の増加が主な原因との見方を示した。
また三軍総医院精神部の葉啓斌主任は、多量の睡眠薬を手に入れるため複数の病院で診察を受ける市民がいることも服用量の増加につながっていると指摘。台湾睡眠医学学会の林嘉謨理事長は不眠症患者の増加は、人口高齢化に加え、生活上のストレスも重要な要素となっていると語っている。
なお14年に台湾で服用された睡眠薬のうち、夢遊行動、昼間の眠気、めまい、幻覚などの副作用があるとされる非ベンゾジアゼピン系化合物、ゾルピデムを成分に含むものが約40%を占めた。
ただTFDAは、ゾルピデムを含む睡眠薬については11年より管理を強化した結果、14年の服用量は1億3,700万粒と過去5年で最少となったと強調している。一方でベンゾジアゼピン系睡眠薬の服用が急激に増えており、うち「レンドルミン」の14年服用量は前年比倍増、「ユーロジン」も同30%近く増加した。
専門家の医師はベンゾジアゼピン系睡眠薬についても、適切に服用しなければ翌日の起床時にめまいなど二日酔いのような症状に見舞われると指摘。いずれの睡眠薬の場合も患者が自分の判断で服用したり、服用を中止したりせず、薬の選択、服用量などは医師のアドバイスに従うべきと呼び掛けている。
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