ニュース 電子 作成日:2016年3月9日_記事番号:T00062394
9日付経済日報などが日本経済新聞の報道を基に伝えたところによると、シャープ買収に向けた最終協議を進める鴻海精密工業は、買収後の事業計画としてシャープの液晶部門を切り離し、現在両社が共同運営する液晶パネルメーカー、堺ディスプレイプロダクト(SDP)の子会社とすることで調整を進めているとみられる。テレビ向け大型パネルを手掛けるSDPとスマートフォン、タブレット端末向けなど中小型パネルを手掛けるシャープの液晶部門を統合し、需要に柔軟な対応が可能となる体制を構築したい考えだ。
さらに鴻海はシャープの液晶部門、SDPと傘下の液晶パネルメーカー、群創光電(イノラックス)を合わせた液晶事業の統合を検討しているとの観測も出ているが、これについて市場調査会社、IHSの謝勤益シニア総監は、シャープとイノラックスが合併する可能性は低いとの見方を示した。
シャープ首脳に戴副総裁か
なお鴻海はこれまでに明らかとなったシャープの偶発債務について、大きな問題ではないと判断しているとされ、早ければ今週中にも契約締結を対外的に発表すると伝えられている。
こうした中、鴻海はシャープ買収後、同社の取締役会に派遣するメンバーの人選に入っているとされ、鴻海グループの戴正呉副総裁、SDPの野村勝明会長や桶谷大亥社長、高山俊明副社長の名が挙がっているもようだ。
このうちシャープの代表取締役に就任する可能性が伝えられる戴副総裁は、大学卒業後に台湾の家電大手、大同(Tatung)に入社し、日本へ赴任して2年間を過ごしており、日本語も流暢に話す。1985年に鴻海へ移って以降31年間、郭台銘(テリー・ゴウ)董事長の右腕として事業の開拓を進めた。特に戴副総裁が主導するコンシューマ・エレクトロニクス事業群は優れた業績を達成しており、郭董事長の信頼も厚いという。
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