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「92共識不承認は現状の変更」、国台弁主任が交流中断を示唆


ニュース 政治 作成日:2016年3月10日_記事番号:T00062404

「92共識不承認は現状の変更」、国台弁主任が交流中断を示唆

 中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の張志軍主任は8日、「1992年の共通認識(92共識)を認めず、『両岸(中台)が一つの中国に属する』ことに賛同しないことは、両岸関係の平和的発展と台湾海峡の平和的安定の現状を変更することだ」と発言した。蔡英文次期総統の「中華民国憲法体制下での現状維持」では不足で、「一つの中国」を明確に認めることが必要と示唆したもので、蔡氏が当選して以降で最も厳しい内容となった。10日付中国時報などが報じた。


蔡次期総統の主張に「ノー」を突き付けた張主任(右)。中台関係の大幅後退がいよいよ視野に入ってきた(中央社)

 張主任は「92共識が対話の基礎であり、台湾の政情変化によって変わることはない」とした今月5日の習近平国家主席の談話を「新たな情勢の下での対台湾工作の方針と、両岸関係の方向を定めた」と評価。その上で、両岸関係は現在重要な節目にあるとの認識を示した。

 北京聯合大学台湾研究院院長で全国人民代表でもある李義虎氏は9日、習主席と張主任の発言について、「両岸が一つの中国を認めない限り、公的な各種交流を中断することを示唆したものだ」と説明した。その上で蔡氏について「大陸(中国)との駆け引き、言葉遊びを続けており、誠意を欠いた姿勢は両岸の発展にとってよくない」と批判した。