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作成日:2008年3月21日_記事番号:T00006252
中年女性に人気、第2の職業はブライダルヘアメイク
台湾経済は好調が続いているが、中高年女性の就業問題は依然深刻だ。台湾人男性に嫁いだ外国籍配偶者ともなれば、職探しはさらに困難に伴う。そんな中、失業率を引き下げようと時代のニーズに合った各種の職業訓練コースを設けている彰化県では、多くの失業者が第2の職場を探し当てている。
職業訓練コースのうち、中高年女性に人気なのが、ブライダル市場をターゲットにした「新娘秘書」と呼ばれる花嫁専属のヘアメイクを養成するコースだ。
数年前まで食堂を経営していた許瑞玉さん(51)は、「同じ商売を長く続けると飽きてね。毎日厨房にいるのがイヤになった」と、同コースに参加。さっそく仕事の引き合いが来ているという。
廖怡禎さんは「人の生死を目の当たりにすることが多すぎて…」と、6年前に看護師を辞め、同コースに参加。既に10人以上の花嫁のヘアメイクを手掛け、「花嫁の幸せそうな笑顔を見ると、本当にうれしい」と満足している。
台湾に嫁いで10年になる中国福建省出身の王巧明さん(30)は、以前は工場で重労働に従事。同コースで技術を取得し、親戚の結婚式で花嫁のヘアメイクを担当し、ご祝儀を手にした。「初めて私の技術で稼いだわ」とにっこり。
指導に当たる明道大学の林淑玲先生は、「ブライダルヘアメイクは新興のサービス業。ヘアメイクの優れた技術だけでなく、セールスも欠かせません」と語る。相場料金は半日8,000台湾元(約2万6,000円)だが、6,000元ぐらいで請け負えば美容サロンを開いても商売繁盛は間違いないという。