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高速鉄道への融資金利、兆豊銀が引き下げ


ニュース 運輸 作成日:2008年3月21日_記事番号:T00006256

高速鉄道への融資金利、兆豊銀が引き下げ

 
 兆豊銀行が取締役会で台湾高速鉄路(高鉄)に対する融資金利を当初の年4.8%から2.8%へと大幅に引き下げることを決議したことが20日までに分かった。利払いだけで元金償還を繰り延べる猶予期間も今年末からさらに2年間延長が決まった。今回の決定で高鉄の資金コストは大幅な減少が見込まれる。21日付聯合報が伝えた。

 高鉄への銀行団融資を主導したのは兆豊銀行と台湾銀行だが、台湾銀はまだ正式決定していない。両行が足並みをそろえて金利を引き下げた場合、金利収入はそれぞれ約10億台湾元(約32億5,000万円)減少する見通しだ。

 消息筋によると、高鉄は債務の借り換えを債権銀行に要求したため、兆豊銀は今月27日の定例取締役会で協議する予定だった。しかし、同行は14日に臨時取締役会を開き、金利引き下げを決定した。同行の取締役を兼任する劉灯城財政部次長は「商業的決定であり、政治的要素は関係ない」と強調した。

 高鉄の債務は3,083億元で、銀行団融資は2つの部分に分けられる。内訳は台湾の地場銀行が2,000億元、リーマンブラザーズと他の金融機関が600億元。契約当初の金利は年8%だったが、現在は4~5%にまで低下している。

 兆豊銀は当初、金利引き下げに慎重な姿勢だったが、外資が高鉄への融資に積極的な姿勢を見せ、このままでは外資に融資機会を奪われる可能性があると判断し、金利引き下げに応じたもようだ。