ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

想定外の惨敗、ヤミ賭博で170万元の損害も


ニュース 社会 作成日:2008年3月24日_記事番号:T00006300

想定外の惨敗、ヤミ賭博で170万元の損害も

 
 台湾の将来の方向を決定する総統選挙。その裏側では各地でヤミ賭博が行われ、庶民のあすの生活も賭けられていた。

 雲林県の林さんは民進党の熱狂的な支持者。国民党の馬英九氏が当選するとは予想していたが、得票差はどんなに多くても30万票以上にはならないと見込み、友人たちと「馬氏の50万票勝ち」に1票につき1台湾元を賭けた。しかし、約221万票の大差で馬氏が当選し、170万台湾元(約556万円)もの損失を抱えてしまった。林さんは姿をくらまし、今や携帯電話もつながらない。友人らは「一食おごってくれたらそれでいいから、出ておいで」と言っているのだが…。

 一方で、国民党の圧勝に顔をほころばせたのは、南投県の胴元の林さん。自身は民進党支持だが、「馬氏の70万票勝ち」を基準に、国民党支持者、民進党支持者の双方から幅広く客を集めた。この結果、民進党の謝長廷氏に賭けた客の掛け金は少額ながら全取りし、馬候補に賭けて勝った客からも手数料5%を徴収し、大もうけした。

 また、22日の投開票日の夜、馬氏の競選総部(選挙対策本部)には、「おかげで1,000万元以上をもうけたから、当選祝いに爆竹を鳴らしに行く」との申し出の電話があったが、丁重にお断りしたという話もある。

 投票日の1カ月前には、「馬候補の70万票勝ち」の予想が最も多かったが、3月16日に行われた民進党の「逆転勝ち」ハイタッチイベントで、50万~20万票に縮まり、両党の票差は予測不可能として判断して賭け金の受け付けを締め切った胴元も多かったという。いつもは正確と評判のこの非公開の「支持率調査」も、今回は大きく外れてしまったようだ。