ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

台中の朝食文化は貧弱、市職員が手描きグルメ地図で反論


ニュース 社会 作成日:2016年3月15日_記事番号:T00063011

台中の朝食文化は貧弱、市職員が手描きグルメ地図で反論

 台中市在住のある作家が自分の住む街の朝食文化の貧弱さに気付いたと記したコラムを発表したところ、同市職員が手描きで「朝食の名店マップ」を作成してネット上に公開して反論するなど議論を呼んでいる。

/date/2016/03/15/19toast_2.jpg

シンプルながらおいしいと言われる「肉卵トースト」(中央社)

 台中で生まれ育ち、現在も同市に住む作家、劉克襄氏(60)は今月7日、自由時報に「台中人はどこで朝食を食べるのか」と題したコラムを発表。その内容は、ある日、外で朝食を食べようと店を探したが、見つかるのはチェーン店や、焼餅(中華風パン)に豆乳など台湾中どこにでもあるようなメニューを提供する店ばかり。台中ならではの朝食が全く見当たらず、地元の朝食文化はなぜこんなに貧弱なのかと困惑したとういうもの。

 また劉氏は台中市で講演を行う際、何度かこの話題について言及し、聴衆に「この街を代表する朝食は何か」と聞いてみたところ、「焼きそばに台中の老舗ブランド『東泉』の唐辛子ソースをかけ、豬血湯(豚の血を固めた食材の入ったスープ)を添える」や「肉卵トースト(焼肉とオムレツをトーストで挟んだサンドイッチ)」という答えが返ってきたそうだ。しかしこれを聞いて劉氏は「食材じゃなくてソースが主役のメニューや最近出てきたばかりの一風変わったメニューしかないのか」と苦々しい気持ちになったそうだ。

 ところが、劉氏のコラムに対し、1年余り前に台中市へやってきて同市新聞局に勤務する陳文信さん(34)は、自身のフェイスブック(FB)ページに「台中の作家でありながら地元の朝食店のことも知らないばかりか、文化が貧弱とまで言うのか」と批判。その上で「知らないなら教えてやる」とばかりに、小籠包や蘿蔔糕(ダイコン餅)、葱肉餅(ネギとひき肉入りおやき)などの名店、約20店を書き込んだ手描きの地図を作成して公開した。

 また林佳龍台中市長も自身のFBページに「名店の関係者からは『客が押し寄せても困るから、外部には存在をあまり知られたくない』と言われているが、朝食文化が貧弱と言われては『おいしさ』でその誤解を解くほかない」と書き込み、陳さんの手描きマップを転載。2万件を超える「いいね」を集めている。