ニュース 電子 作成日:2016年3月18日_記事番号:T00063071
半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)大手、矽品精密工業(SPIL)に対する第2次株式公開買付(TOB)不成立を受け、日月光半導体製造(ASE)は17日、持ち株会社を設立し、SPILの全株式を取得して、ASEとSPILを傘下に収める構想を打ち出した。
ASEの呉田玉営運長(右)は、持ち株会社設立構想は台湾にとどまるためだと述べた(17日=中央社)
ASEは、昨年12月29日~今年3月17日に実施した第2次TOBについて、公平交易委員会(公平会、公正取引委員会に相当)から期限内に企業結合を認められなかったために成立しなかったと説明した。
その上で、公平会から認可を取得後、SPILの全株式取得を目指すが、買収後もSPILを存続させ、社名変更は行わず、従業員の雇用を保証すると表明した。
ASEはSPIL買収と同時に、持ち株会社を設立し、ASEとSPILは持ち株会社が100%出資の兄弟会社として、現在のビジネスモデルを維持し、共存を図る考えだ。
ASEは持ち株会社にSPILの林文伯(バウ・リン)董事長、蔡祺文総経理を経営陣として招き入れると表明。持ち株会社は台湾で上場させ、台湾の半導体封止・検査産業のリソースを統合し、産業革新のプラットフォームを目指すと説明した。
公平会の判断待ちに
18日付工商時報は今後の展開として、公平会が企業結合を認可すれば、ASEは年内に、認可しなければ1年後にTOBを実施すると予測。公平会が両社話し合いでの解決を求めれば、ASEは委任状を集めてSPILの董事会入りし、買収合意を提案すると3つの可能性を挙げた。
SPILは同日、ASEが持ち株会社設立構想を掲げたことから、公平会に提出した計画に変更が生じているなどとして、公平会は企業結合審査を中止するべきと訴えた。
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