ニュース 社会 作成日:2016年3月28日_記事番号:T00063242
台湾最北端、新北市石門区の海岸線から250メートルの地点で今月10日に座礁した徳翔海運のコンテナ船「徳翔台北号」(1万5,487トン)の船体が25日までに前後に完全に断裂し、漏れ出した重油による環境汚染が懸念されている。また、同船は72.2トンの毒性物質を運搬中のコンテナを積んでおり、漏出への懸念が高まっている。26日付蘋果日報が伝えた。
北海岸の魚類に汚染がなくなるまで最低2~3年かかるとみられている(26日=中央社)
行政院環境保護署によると、同船に積まれている毒性物質の内訳は、過塩素酸カリウム20トン、トルエン18.2トン、油脂類19.5トン、腐食性洗剤8.5トン、可燃性潤滑油6トンで、高波で船が転覆し、毒性物質が海に流出する事態となれば、北海岸地域の生態系に大きな影響は避けられない見通しだ。
新北市政府環境保護局や船会社は、船体に残っている重油の抜き取り作業を急ぐ一方、作業員100人余りを派遣し、スポンジやしゃくしを使い、海岸付近で油の除去作業を行っている。また、行政院農業委員会(農委会)漁業署は地元漁会(漁協)に対し、石門、富基、草里の各漁港にオイルフェンスを設置するよう要請した。
海鮮料理店が人気の富基漁港では、土日の人出が普段よりも2割ほど減少した。現在はカニがシーズンだが、店舗経営者は「漁港から2時間ほどの距離で取れるもので、汚染されていない」と強調した。船会社の徳翔海運は「コストを考えることなく、全責任を負いたい」と表明した。
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