ニュース 社会 作成日:2016年3月28日_記事番号:T00063243
統計によると、台湾人の5~10%がクモ恐怖症、ニワトリ恐怖症など何らかの恐怖症を抱えているとされるそうだが、中でも珍しい「りんご恐怖症」を患う女性が今月、日本へ旅行に出掛けた際、他のツアー客がりんごをかじる姿を目撃していまい、空港で卒倒するというトラブルが発生した。
台中市に住む女性、黄さん(37)がりんごに恐怖心を感じたのは幼稚園のころ。両親が好まなかったことから家の中でりんごを見たことがなかったという彼女は、ある日、幼稚園の先生から配られたりんごを初めて触ったとき、全身に鳥肌が立ち、動悸(どうき)が激しくなって保健室に運ばれたそうだ。
さらに小学校3年生のとき、弟がりんごを食べている姿を目にし、また同様の症状に見舞われ、このとき初めて「やっぱり自分はりんごが怖いんだ」と自覚したという。なお彼女が怖いのは赤いりんごだけで、青りんごや皮をむいたりんごを見ても特に問題はないそうだ。
黄さんはこれまで意志の力で恐怖症を克服しようと、できるだけ果物屋に足を運ぶようにした結果、りんごを見ること、手で触ることには問題がなくなったほか、アップルジュースやアップルパイも何とか口にできるようになった。しかし、他人が真っ赤なりんごをかじる姿には一向に慣れず、これまで同級生に悪ふざけで見せられたり、うっかり目撃したことで5度も卒倒した経験があるそうだ。
そんな黄さんは今回の日本旅行に出掛ける際、添乗員や他のツアー客に「自分の前でりんごを食べないでほしい」と依頼していたが、帰台前の空港で添乗員がこれを忘れ、客の子どもにりんごを渡してしまった。しかも子どもは黄さんの目の届く場所でりんごをかじり始めたから大変。彼女はすぐに気分が悪くなり、空港の柱にしがみついて立ち上がれなくなってしまった。
黄さんに同行していた友人は「なぜりんごを食べさせたのか」と詰め寄ったが、添乗員からは「ちょっと離れればいいじゃないか」とそっけない返事が返ってきたという。
恐怖症に限らず珍しい病気にかかった患者の気持ちは理解されにくいもの。できるだけ想像力を働かせて配慮に努めたいものだ。
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