中国信託金融控股（中信金、ＣＴＢＣフィナンシャル・ホールディング）は29日、タイの金融持ち株会社、ＬＨフィナンシャルグループ（ＬＨＦＧ）に総額166億タイバーツ（約530億円）を出資し、Land&Housesグループと並んで出資比率35.6％の筆頭株主になると発表した。出資手続きは今年第３四半期に完了し、11席の役員のうち、役員３席、独立役員２席を獲得できる見通しだ。タイ金融業界は外資にとって参入ハードルが高く、中信金の進出は指標的な意味を持つ。30日付工商時報などが報じた。
ＬＨＦＧは傘下にＬＨ銀行、証券のＬＨセキュリティーズ、およびＬＨファンドマネジメントを抱える。ＬＨ銀行はタイ業界13位で、昨年利益は16億5,000万タイバーツ、利益成長率は37.5％で業界首位だった。
中信金傘下の中国信託商業銀行（中信銀、ＣＴＢＣバンク）は過去22年以上にわたってバンコクに駐在員事務所を置いているが、支店に昇格できる見通しが立たないためＬＨＦＧへの出資に踏み切った。なお、同社はマレーシアでも外資系銀行の買収を計画しているという。
中信銀は同日、中国広東省深圳市の中信銀行（信銀国際、CITIC）を買収した後、行名を「中星銀行」に変更することも発表した。
