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王建民、約3年ぶりのメジャー登板


ニュース 社会 作成日:2016年4月11日_記事番号:T00063461

王建民、約3年ぶりのメジャー登板

 かつて米大リーグ(MLB)ヤンキースでエースとして活躍しながら、近年低迷が続いていた王建民投手(36)が10日、米大リーグのマウンドに上がり、打者4人を相手に被安打0、奪三振1とまずまずの投球を見せて復活を印象付けた。

/date/2016/04/11/18wang_2.jpg待望の復活を果たした王投手。決め球の重い球質のシンカーがよみがえった(中央社)

 ヤンキースの投手として、史上初めてとなる2年連続19勝(06年、07年)など計54勝を挙げた王投手は09年、相次ぐ故障に見舞われ、右肩関節唇の手術後、医師からは「再びメジャーのマウンドに上がれる可能性は5%」と宣告された。

 思うような投球ができなくなった王投手は同年末にヤンキースをフリーエージェント(FA)となり、ナショナルズへ移籍。その後もブルージェイズ、レッズなどを渡り歩いたが成績は振るわず、ブルージェイズ時代の2013年8月25日を最後に大リーグのマウンドから遠ざかった。

 ここ数年の登板はマイナーリーグや独立リーグでの試合のみとなっていた王投手だが、徐々に右肩の調子も戻り、今年1月、ロイヤルズとマイナー契約を結び、春季トレーニングに招待選手として参加。オープン戦で好投をコーチ陣から高い評価を受け、見事開幕ロースター(登録枠)25人入りを果たした。

 台湾のファンが王投手の復活マウンドを待ち望む中、10日のツインズ戦9回表1アウトの場面で、ついに「王建民」の名が球場にコールされた。959日ぶりに対戦した最初のメジャーのバッターに対しては、制球が落ち着かず四球を出したが、その後は徐々に本来のピッチングを取り戻し、2人目をゴロに、最後のバッターを三振に仕留め、試合を締めくくった。

 「余計なことは考えず、これまでの努力の全てを出そうと思った」という王投手だったが試合後は「再びメジャーのマウンドに戻って来られてうれしい」と喜びをかみしめた。

 なお現在、王投手は大リーグで朴賛浩(パク・チャンホ、124勝)、野茂英雄(123勝)、黒田博樹(79勝)に次いでアジア人投手歴代4位の62勝を挙げている。現時点では中継ぎのため勝利数を伸ばすことは難しいが、台湾のファンからは先発復帰と70勝達成が期待されている。