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ケニアで無罪判決の台湾人、中国に身柄移送


ニュース 社会 作成日:2016年4月12日_記事番号:T00063495

ケニアで無罪判決の台湾人、中国に身柄移送

 2014年末にケニア警察が摘発した華人グループによる電話詐欺事件で、今月5日に無罪判決を受けた台湾人23人のうち8人の身柄が、中国政府の圧力で中国側に引き渡されたことが分かった。台湾外交部は中国側の行為を「拉致」と批判し、身柄引き渡しを強く求めている。12日付蘋果日報が伝えた。

 海外での刑事事件で、台湾人の身柄が中国に引き渡されるのは、2011年2月にフィリピンが詐欺犯14人を中国に引き渡して以来となる。

 台湾外交部の陳俊賢アジア・アフリカ司長は「ケニアの裁判所が8人に無罪判決を下しており、中国側の行為は拉致そのものであり、人権を侵害している」と強く抗議した。

 一方、中国側は台湾の行政院大陸委員会(陸委会)に対し、8人を北京市海淀区内の拘置所に収監したと通知した。

 中国外務省の陸慷報道局長は「世界各国政府が一つの中国政策を堅持することは評価に値する」と述べ、ケニア側の対応を擁護した。

 中国の刑事事件担当弁護士は「詐欺の相手が中国人だったため、中国の刑法に基づけば、8人はケニアで無罪になっても、中国で再び刑事責任を問われることがあり得る」と指摘した。