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中国が「一つの中国」で微調整、「対等に対話」シグナルか


ニュース 政治 作成日:2008年3月26日_記事番号:T00006360

中国が「一つの中国」で微調整、「対等に対話」シグナルか

 
 中国の秦剛外交部スポークスパーソンは25日、海外メディア向けの記者会見で、台湾との関係について語った際、従来の「中華人民共和国が中国を代表する唯一の合法的政府」という表現を使わず、代わりに「大陸と台湾は共に一つの中国に属する」という表現に切り換えた。「一つの中国、それぞれの解釈」という次期国民党政権に対し、対等の立場で対話してもよいというシグナルであるのか、意図が注目される。26日付中国時報が報じた。

 「中華人民共和国が唯一の合法的政府」の代わりに「大陸と台湾は共に一つの中国に属する」を使うことは、2000年に銭其琛元副総理が初めて提案し、その後党大会の政治報告にも盛り込まれた。しかし、海外メディアとの記者会見など、国際的な場面で使用されることはこれまでほとんどなかった。

 馬英九次期総統が米国訪問の意向を示していることについての質問に対しては、秦スポークスパーソンは明確な回答は避け、「一つの中国の原則は、中国が世界各国・国際組織と関係を発展させるための政治的基礎だ。台湾同胞が経済・貿易、衛生、文化などの分野で行う対外活動にはできる限り協力し、彼らの海外での合法的権益を保護する」とのみ回答した。明確な反対を行わなかったことに、台湾への「善意」を示した可能性があるという。