ニュース 社会 作成日:2016年4月18日_記事番号:T00063602
日本の伝統武道の一つ、剣道に欠かせない竹刀の多くが実は台湾製であることはあまり知られていない。現在、日本で販売される竹刀の約8割が台湾から輸入されており、その大半が新竹県尖石郷の山で取れる竹から生産されている。
南投県の竹刀メーカーによると、台湾には竹刀加工業者が3社存在し、年間約130万本を日本へ輸出しており、年産額は3億台湾元に上る。また、新竹県尖石郷で産出される「桂竹(タイワンマダケ)」は真っすぐで、加工過程でも曲がりにくいことから、日本の業者から竹刀の原料として指定されることが多いそうだ。
その尖石郷の山間部では住民の約2割が竹の伐採事業に従事しているとされ、23歳から65歳までさまざまな世代を含む「竹取グループ」は、冗談で「竹聯幇」(台湾の有力暴力団)と呼ばれている。
中学を卒業後、すぐにこの仕事に就き、毎日午前5時に家を出て竹を取るという生活を45年続けている「竹聯幇」のリーダー、黄孝来さん(60)によると、約26メートルの長さに育つ桂竹のうち竹刀に利用されるのは先端の5メートル部分で、特に「3~5年もの」の竹は柔軟性や強度が高く原料として最も適しているという。
なお竹の伐採作業は2人1組で行い、1人がチェーンソーで竹を切り、1人がそばで竹を倒す補助をするそうだ。その後、大きさよって分類し、縄で束ねてトラックに積み込むことになるが、竹林が山の斜面にあることなどから、少し油断するとけがにつながり、作業員の多くは手足に「勲章」を持っているという。
実際、黄さんも先月、作業機械の扱いを誤って手足を骨折したが、その後も変わらず現場に出ており、毎日2万本を超える竹をトラックで南投県の加工場まで運ぶ生活を続けている。
日本の伝統武道は、そんな黄さんたちが一端を支えていると言っても過言ではなさそうだ。
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