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正隆の家庭用紙事業、キッチン用製品に注力


ニュース その他製造 作成日:2016年4月19日_記事番号:T00063630

正隆の家庭用紙事業、キッチン用製品に注力

 製紙大手、正隆(CLC)は、販売量の成長が続く家庭用紙市場を好感し、ティッシュおよびキッチン用製品の新ブランドを立ち上げた。特にキッチン用製品については、抜き取り式や3層構造で強い吸油力を持つキッチンペーパーなど主婦層をターゲットとした新商品を発売することで、今年20~30%の業績成長を狙う。同社製紙事業の今年の売上高について証券会社は、前年比約10%増の35億台湾元(約118億円)突破が見込めると予測している。19日付工商時報が報じた。

 統計によると、台湾における家庭用紙の年間生産、販売量は26万トンで、うちトイレットペーパーやティッシュペーパーとして利用されるいわゆる「衛生紙」が70%を占める。一方、キッチン用製品の昨年の生産量は1万2,000トンで家庭用紙全体の5%前後にすぎなかったが、前年比では17%増加、さらに販売量は約20%増加しており、商品別で最も高い成長率を見せた。

 なお正隆は昨年、新竹県の竹北工場に年産能力3万2,000トンの家庭用紙生産ラインを増設。これにより7万トン余りに増強される年産能力を生かし、同社は今後、家庭用紙市場におけるシェアを20%から30%に拡大したい考えだ。

 一方、同業大手の永豊餘投資控股(YFY)と傘下のパルプ大手、中華紙漿(中華パルプ、CHP)も家庭用紙市場でのシェア拡大に全力を挙げている。YFYは台中市・清水工場の新生産ラインが既に稼働しており、家庭用紙の年産能力が従来の7万トンから10万6,000トンに拡大。CHPと合弁で中国・広東省に設立した「鼎豊紙業」が新設した家庭紙生産ラインが第2四半期に量産に入る見通しで、これにより同グループの中国における家庭用紙年産能力は約20万トンに迫ることになる。