ニュース 社会 作成日:2016年4月20日_記事番号:T00063674
雲林県の国有林でこのほど、大量の樹木が一夜にして違法に伐採され、約1ヘクタールにわたりさら地にされるという事件が発生した。同地は豊かな生態系を保っており、近くには大規模なホタルの生息地も存在するため、地元住民から強い憤りの声が上がっている。
今回、大量の伐採が行われたのは雲林県古坑郷の国有林で、近くにある樟湖生態小中学校の陳清圳校長によると、周辺では4月から5月にかけて多くのホタルが乱舞する様子を観測できるほか、キジ科の鳥のサンケイやミヤマテッケイ、カニクイマングース、シナイタチアナグマなど希少な動物も目にすることができるそうだ。
しかし陳校長が13日に児童を連れてホタル観賞に出かけたところ、同地に生えていた樹齢70~80年の福州杉やアブラギリなど約200本が根こそぎ伐採され、地面がむき出しになっているのを発見。写真を撮った上で雲林県政府に通報した。
調べによると同国有林は2003年、タケノコ栽培地として地元農家に21年まで貸し出されていたが、今年2月、さらに天然食用油「苦茶油」が採れるツバキ属の植物、苦茶樹の栽培を計画する別の人物にまた貸しすることが申請された。しかしこの新たな借り手は、まだ国有財産署の許可が下りていない状況で伐採を開始。整地した上で既に苦茶樹の苗を植えていた。
このため同署は本来の借り手の農家に対し、26日までに元の状態を回復するよう要求。今後は契約を破棄し、伐採を行った人物と合わせて賠償請求を行う考えだ。
なお専門家によると、一般的な台湾のホタル観賞スポットに生息するホタルの数は4,000~5,000匹だが、古坑鄉の国有林周辺では1万匹近くが生息しているとみられ、しかも訪れる観光客も少ないため絶好の観賞スポットとなっているという。
陳校長は18日、「ホタルの墓」と題する記事をフェイスブックに投稿。事件の経緯を伝えるとともに、このような環境破壊行為が再発させないため国有林の管理方法を見直すよう政府に提言している。
近隣の小中学生も「残念だ。悪人には重罰を与えてほしい」などと話している(19日=中央社)
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