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円山大飯店のステーキハウス、22年ぶりに新装開店へ


ニュース 社会 作成日:2016年4月22日_記事番号:T00063755

円山大飯店のステーキハウス、22年ぶりに新装開店へ

 かつて台湾で最も高級なステーキが食べられることで知られ、外国首脳の接待にも使用された円山大飯店(グランドホテル、台北市中山区)のステーキハウスが4月28日、約22年ぶりにリニューアルオープンする。

 1952年に建てられた円山大飯店(当時の名称は台湾大飯店)は台湾第1号の「5つ星ホテル」と呼ばれ、友好国の首脳をはじめとする各国の要人たちが宿泊した。その後、70年に14階部分に中国宮殿様式メインホールを設置することが計画された際、同時に地下部分に高級ステーキハウス「明哲庁」を開設することが決まり、3年後の73年10月10日にオープンした。

 明哲庁は、各国の要人の接待に利用されたほか、蒋経国元総統も夫人の誕生パーティーもここで開催。また、本格的なステーキが食べられるとして当時台湾に駐留していた米軍の軍人たちにも人気が高かったそうだ。

 同店では米国産アンガス牛をはじめ、台湾では入手が難しかった高級食材を各国から空輸して調達。イタリア産サケ、フランス産エスカルゴなどは当時、台湾では明哲庁でしか食べることのできないメニューだった。ちなみに台湾で最も早くエスプレッソやカプチーノ、ティラミスの提供を開始したのも同店だ。

 しかし円山大飯店では95年に火災が発生し、12階以上のフロアが全焼。約3年間営業を停止する事態となり、これにきっかけに明哲庁は閉店した。

 ただ「台湾最高級ステーキハウス」の火が消えたことを残念に思う声はホテル内外から根強かったようで、同ホテルが2013年から実施した全面改装工事に合わせ、ステーキハウスの復活計画も決定した。

 新装開店するステーキハウスは、かつて明哲庁があった場所に建てられた楼閣の中に開設され、店名は「円山牛排館」に改められる。また、台北市内に数多くの高級レストランが軒を連ねる、当時とは事情が異なる現在の市場で競争力を確保するため、腕利きのシェフ11人を招聘(しょうへい)。メニューにも温野菜のサラダやパスタ、ピザなど新しい流行を取り入れる。

 なおオープンを記念して27日までに予約した場合、料金を1割引きとするほか、特製ピザ1枚がプレゼントされるキャンペーンを実施中だ。