ニュース 電子 作成日:2016年4月27日_記事番号:T00063821
宏達国際電子(HTC)は26日北京で、オンラインゲームプラットホーム世界最大手、バルブと共同開発したバーチャルリアリティー(VR)対応ヘッドマウントディスプレイ(頭部装着ディスプレイ、HMD)「HTC Vive」普及に向け、米国、中国などの13社から成る「アジア太平洋VRアライアンス(APVRA)」を発足するほか、VRのスタートアップ・ベンチャー企業を支援する「Vive X加速器計画」を始動すると発表した。王雪紅(シェール・ワン)董事長は、今年の出荷台数100万台に「期待してほしい」と自信を見せた。VR首位を視野に、スマートフォンブランドからの転換を図る。27日付工商時報などが報じた。
HTCは26日、中国の通販サイト「天猫(TMALL)」でHTC Viveの予約受付を開始した(リリースより)
APVRAの創始メンバーは、▽バルブ▽ワーナー・ブラザース▽阿里巴巴(アリババ)▽エヌビディア▽アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)──のほか、ゲーム開発の中国・完美世界(パーフェクト・ワールド)、米エピック・ゲームズ、仏ユービーアイソフト、3D対応ゲームエンジンのユニティ、中国動画サイトの優酷と愛奇芸(iQIYI)、中国インターネットカフェチェーンの順網科技など。HTCは、半導体、ゲーム開発、販路など各分野の大手企業のリソースを統合し、VR産業の発展を図る考えだ。
一方、VRのスタートアップ・ベンチャー企業を支援するVive X加速器計画では、バルブなどと1億米ドルを投じ、まず5月に北京、その後台北、サンフランシスコに養成機関を設立する。資金を提供するだけでなく、VRエンジニアや経営陣を指導したり、スタートアップ・ベンチャー企業をイベントに招いて、投資家や別分野の企業関係者と交流し、製品をプロモーションする機会を設ける。
汪叢青HTC Vive中国区総経理は、スマホ産業は5年でパソコンを抜き、9年目でピークを迎えたが、今や減速しており、次なる新産業はVR端末だと指摘した。VR端末は産業、医療、教育、娯楽など応用範囲が広く、2020年に年産額は1,100億米ドルを超え、生産額、販売台数でスマホを抜くと予測した。さらに、VR端末の勝ち組は1社にとどまらないと期待感を示した。
ソニーが本命か
HTCは台湾を代表するスマホブランドとして、アップルのiPhoneやサムスン電子に挑んでいたが、12年から販売が伸び悩み、13年に上場以来初めての赤字に転落した。スマホ新機種での巻き返しはうまくいかず、VR端末が再起のチャンスとみられている。
ただ、サムスン電子、フェイスブック(FB)傘下のオキュラス、HTCなど大手が既にVR端末を出荷しているが、アナリストや市場調査機関は、ソニーが10月に発売する「プレイステーションVR(PSVR)」が最も人気が出ると予測している。
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