ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

八仙事故のイベント主催者、一審で4年10月判決


ニュース 社会 作成日:2016年4月27日_記事番号:T00063835

八仙事故のイベント主催者、一審で4年10月判決

 15人が死亡、483人がやけどによるけがを負った昨年6月の八仙水上楽園での粉じん爆発事故で、業務上過失致死などで起訴されたイベント会社責任者、呂忠吉被告(42)の裁判で、一審の士林地方法院は26日、懲役4年10月の判決を下した。27日付蘋果日報が報じた。

/date/2016/04/27/18baxian_2.jpg被害者グループは判決前に記者会見を開いて、被害者のために正義が実現することを期待すると表明した(26日=中央社)

 士林法院は呂被告がイベントで使われたカラーパウダーが爆発を引き起こす危険性を知っていたにもかかわらず、高温の照明機械を現場から遠ざけるなど必要な措置を取っていなかったと指摘。さらに被害者に誠意ある謝罪を行っていないと判決理由を説明した。台湾で業務上過失致死は最高でも懲役5年だが、遺族からは15人の命が奪われた事件の量刑としては軽過ぎると憤る声が上がった。一方、呂被告の弁護士は、業務上過失致死事件としては重過ぎる判決と述べ、上訴する意向を明らかにした。

 事件をめぐっては被害者の遺族から計209億台湾元(約715億円)の賠償請求がなされているが、呂被告は貯金も仕事もなく、支払いは不可能とみられている。遺族らは賠償の原資とすることを視野に、新北市政府の協力の下、八仙水上楽園の土地や、陳柏廷同社董事長の個人財産、計10億元以上の仮差し押さえを行っている。

 爆発事故で事件で起訴されたのは呂被告1人のみで、八仙水上楽園の経営陣らは起訴が見送られた。このため、事件の被害者グループは事件への再捜査を請求し、台湾高等法院検察署は25日、地検に対し捜査のやり直しを命じた。