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警官射殺の死刑囚、再審決定で釈放


ニュース 社会 作成日:2016年5月4日_記事番号:T00063938

警官射殺の死刑囚、再審決定で釈放

 2002年に台中県豊原市(現在の台中市豊原区)のカラオケ店で起きた銃撃戦で警察官1人が射殺された事件で、台湾高等法院台中分院は2日、06年に最高法院で死刑が確定した鄭性沢死刑囚(48)の再審請求を求め、それにより鄭死刑囚は3日に台中看守所(拘置所)から釈放された。釈放直後、鄭死刑囚氏は迎えに来た母親を抱き締め、「これからは毎日が母の日だ」と話し、興奮を隠せない表情だった。

/date/2016/05/04/19syakuhou_2.jpg3日午後4時40分に14年ぶりに釈放され、母と抱き合った(3日=中央社)

 事件は02年1月5日に起きた。鄭死刑囚は友人と共にカラオケで飲酒した際、友人が持参した銃を天井に向け発砲。通報を受けて急行した台中県政府警察局豊原分局の警察官と銃撃戦になり、警察官1人と鄭死刑囚の友人が死亡した。捜査当局は鄭死刑囚が友人の銃で警察官を射殺したとして、殺人罪で起訴。警察の取り調べ段階では容疑を認めたが、裁判では一貫して「発砲していない」と無罪を主張していた。

 鄭死刑囚は今年3月、台湾大学医学院による新たな鑑定報告を根拠に再審を請求し、認められた。鑑定報告は警察官を射殺した人物が鄭死刑囚の友人だったことを示唆する内容で、台湾高等法院台中分院は「友人が真犯人である可能性を排除できない」として、再審決定を下し、死刑の執行停止を命じた。