ニュース 電子 作成日:2016年5月6日_記事番号:T00063973
業界観測筋によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、アップルが2017年下半期に発売するスマートフォンiPhoneの新機種に搭載するプロセッサー「A11」をテープアウト(設計完了)した。早ければ来年第2四半期に少量生産に入り、TSMCの受注は3分の2を占める見通しだ。TSMC、アップルともに観測に対しノーコメントだ。6日付電子時報が報じた。
サプライヤーによると、TSMCは近く製造プロセス10ナノメートルで「A11」の生産準備を開始する。第4四半期に製造プロセスの認証を取得し、来年第1四半期にサンプル出荷して認証を取得、第2四半期に少量生産を開始し、第3四半期からTSMCの業績に大きく貢献する見通しだ。
TSMCがこれまでに発表したロードマップによると、10ナノプロセスは主にモバイル端末向けで、既に技術検査認証を終え、16年に量産予定。7ナノプロセスは顧客20社と商談中で、17年までに15件をテープアウトする予定だ。
開発段階の7ナノプロセスは、半導体チップの大幅な高密度化、低消費電力化を図るが、10ナノプロセスと同水準の性能を維持できる。しかも10ナノプロセスと95%以上の設備を共用できる。TSMCは5ナノプロセス開発も急いでいる。
半導体市場、底打ちへ
iPhone販売が減速し、アップルの株価下落が続く中、ファウンドリー業界はハイエンドのスマホ市場を慎重視しており、今年は成長が困難とみている。
ただ、TSMCは、7月から顧客の新製品発売が相次ぎ、市況は改善すると予測している。アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)も今後の見通しを依然楽観。アップルは革新的な次世代製品を生み出し続け、ユーザーに新機能を提供し、スマホ市場の買い替え需要を喚起すると強調している。
半導体業界関係者は、アップルが当面キラー商品を発売できず、携帯電話市場を刺激できなくとも、スマホは消費者向け電子機器の主役で、季節変動があるため、半導体業界は底打ちから回復に向かうと予測した。
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