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15歳がネット販売業で成功、年商1千万元も


ニュース 社会 作成日:2016年5月9日_記事番号:T00064021

15歳がネット販売業で成功、年商1千万元も

 高雄国税局が昨年、1,000万台湾元以上の年間売上高を上げながら適切な納税を行っていないとしてあるインターネット販売業者を検挙したところ、この会社を経営するのが15歳の少年だったことが発覚。これがニュースとして報じられると、少年は一転して「経営の神」などと呼ばれて話題となり、彼の元に大量の求職メールが送られて来る事態となった。

 高雄国税局によると、市民からの通報を受けてフェイスブックを利用して運営するあるネットショップを調査したところ、経営者として15歳の少年が浮上。当初は父親が脱税目的で息子の名義を利用したものと考えたという。しかし、さらに調べると事実は逆で、未成年のため口座が開けなかった少年が、父親の口座を使って独力で商売を行っていたことが判明した。

 蘋果日報のインタビューに応じた少年によると、もともと学校での勉強が好きではなく、13歳で中学校に行かなくなり、友人とともにネット上で服を販売するようになったという。

 早々に学校教育を放棄した少年は英語のアルファベットも満足に読めない学力ながら、グーグルの翻訳機能を頼りにタイなどの海外メーカーに品物を発注し、店を切り盛りしていた。

 当初は資金力の乏しさもあり、経営規模はなかなか拡大しなかったが、昨年、中国メーカーが開発したワイヤレス・カラオケマイクを売り出したところこれが大ヒット。その後、同商品の独占販売権を獲得した彼は、芸能人に商品の宣伝を依頼し、これが奏功して驚くような収入を得た。

 なおこの少年については「背後で操る者がいる」と独力の成功に疑いの目を向ける者もいるようだが、蘋果日報の記者が取材したところ、テーブル2卓とパソコン2台を備えた4坪ほどの狭いオフィスで彼自ら商品の梱包や発送を行っていたほか、注文の電話には大人顔負けの礼儀正しい受け答えで対応していたという。

 記者が少年に「(アップル創業者の)故スティーブ・ジョブズ氏や(アリババ創業者の)馬雲(ジャック・マー)氏のようになりたいか」と聞くと彼は、2人のことをよく知らなかったようなそぶりを見せた後、「自分はこれまで運が良かっただけ」と答えた。今後も学校には戻らず、商売の世界でさらなる成功を目指したいと夢を語った。