人気司会者でコメディアンの猪哥亮は14日、長く会っていない娘で、台湾語ポップスの人気歌手、謝金燕が台北小巨蛋（台北アリーナ）で開催したコンサートに駆け付け、ステージ上で自ら花束を贈呈したいと表明したが、逆にＶＴＲで離婚した元妻（謝金燕の母）に働いた悪行の数々が暴露され、コンサートを最後まで見ずに退散させられるはめとなった。

謝金燕のステージを、猪哥亮は24列目の座席で鑑賞。２人の距離は10メートル足らずだった（14日＝中央社）

　猪哥亮はこれまで、何年も会っていないという謝金燕に対し、テレビ画面を通じて「会いたい」と何度も呼び掛けてきたが、娘からは無視されていた。

　今回のコンサートでも現場に駆け付けたいと希望した猪哥亮だったが、謝金燕は前日に「来ないでほしい」との声明を発表し、相変わらずの断絶状態が続いていた。しかしコンサート当日、猪哥亮は謝金燕の楽屋にお祝いの花かごを22個送った上でコンサート会場に姿を現し、「ステージで花束を渡したい」との願いを語っていた。

　これに対し謝金燕は、コンサートで数々のヒット曲を披露した後、ステージ上で母親に対する感謝の気持ちを示すＶＴＲを放映。その中で父親の猪哥亮が母親に対し暴力を振るったり、浮気相手を同居させたりと理不尽な振る舞いをしたと暴露した。そして「これまでは家族を守るため、父親を傷付けないため何も話してこなかったが、事態が一向に改善しないため、皆さんに話すことにした」と事情を語った。

　なお猪哥亮はがんにかかったことを公表しており、そんな彼に会ってやろうとしない謝金燕に対し「親不孝者」との声も上がっている。しかし実は謝金燕は昨年12月、父親の誕生日にプレゼントとともに手紙を送り、母親を傷つけないよう密かに会いたいと告げていたが、猪哥亮はなんとこれをメディアに暴露。これにより、彼女の父親に対する不信感は決定的になったという。

　また謝金燕は今回のコンサートに向けた準備に何年も費やしてきたが、最後の最後で話題が父親のことに集中してしまい、スタッフや主催者に申し訳ないという気持ちから、父親との絶縁を決めたとされる。

　さらに謝金燕はコンサートの途中で、来月の高雄巨蛋（Ｋアリーナ）ドームでの公演を最後に、台湾でのコンサート活動を一時休止すると表明した。謝金燕と猪哥亮の父娘関係は長い間メディアの話題となってきたが、依然先が見えない状態が続くようだ。