ニュース 商業・サービス 作成日:2016年5月17日_記事番号:T00064166
経済部統計処の16日発表によると、飲食業界の第1四半期売上高は1,110億台湾元(約3,700億円)で前年同期比3.1%増と28四半期連続で成長し、過去最高を更新した。訪台外国人観光客の拡大、台湾人の行楽客増加が背景にある。百貨店でもレストラン街やフードコートの割合が高まる一方、後発組は長時間労働を余儀なくされ、飲食業者の67%が年中無休で営業している。17日付聯合報などが報じた。
今年の飲食業界の売上高予測は前年比1.4%増の4,300億元と、過去最高を更新する見通しだ。輸出総額が過去15カ月連続で前年割れとなり、今年のGDP(域内総生産)成長率の1%割れが懸念される中、「美食王国」台湾の飲食業界は安定成長が続いている。
経済部は、飲食業界はおいしさの追求だけでなく、ブランド化、チェーン展開、サービスの標準作業手順書(SOP)制定、IT(情報技術)化などによってさまざまな顧客層を開拓し、売上高が増加していると分析した。今年は出店拡大、新ブランドの創設のほか、百貨店や映画館などへの入居で、集客力、回転率が向上すると予測した。
SNSで集客向上
特に百貨店業界は、集客効果が見込める飲食店の売上高構成比が18.9%(約600億元に相当)と、従来の10~15%から上昇している。
遠東百貨(ファーイースタン・デパートメント・ストアズ)は、食は小さな幸せをもたらすため、飲食店はほかの業種と比べて景気の影響を受けにくいと指摘。さらに、スマートフォンを使った交流サイト(SNS)のチェックインやシェア機能の利用が増えたことも理由と分析した。
SNSなどで話題になりやすい海外の有名店が、台湾1号店や地域1号店を出店すると、売上高は確実に上がる。その好例が、日系初のアウトレットモール「三井アウトレットパーク(MOP)台湾林口」(新北市林口区)だ。数多くの日本の有名飲食店が台湾1号店を出店し、今も行列が絶えない。
台茂購物中心(タイモール、桃園市蘆竹区)は、今の世代は週末の外食が当たり前となっており、郊外ではショッピングセンターやアウトレットに入居する飲食店が増えていると分析した。
年中無休が67%
飲食業界は参入障壁が低い分、競争が激しいため、休みを取りにくく、長時間労働になりやすい。統計によると、休業日は年中無休が飲食業者の67.1%を占め、▽祝祭日など不定期、15.8%▽週1日、6.8%▽週2日、8.1%──だった。1日の営業時間は24時間営業が5.4%で、▽12~18時間、21.6%▽8~12時間、44.1%▽8時間以下、27%──だった。
【図】
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