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「人魚写真」撮ろうとしたモデル、ぜんそく発作で溺死か


ニュース 社会 作成日:2016年5月17日_記事番号:T00064188

「人魚写真」撮ろうとしたモデル、ぜんそく発作で溺死か

 女性ファッションモデル、顧思妤さん(25)が15日、屏東県墾丁のダイビングエリアで潜水中、人魚の衣装を着けて写真撮影をしようとしたところ、ぜんそくの発作を起こしたとみられ、すぐに病院に搬送されたものの、帰らぬ人となった。警察は同行していたダイビング指導者に過失があった可能性もあるとして調べを進めている。

/date/2016/05/17/20kakomi_2.jpg亡くなった顧思妤さん。伊林娯楽は、労災ではなく私的な行程での事故と説明した。会社スタッフはショックを受けているという(伊林娯楽ホームページより)

 顧さんは身長180センチメートル、体重60キログラムの恵まれた体型を生かし、高校生の時に有名モデル事務所「伊林娯楽」と契約を交わした。その後、海外留学のためモデル業を一時休業していたが、5カ月ほど前に台湾へ戻り、仕事を再開したばかりだった。なお彼女は半年前に離婚した夫との間に4歳になる娘がいる。

 今回、顧さんに同行したダイビングショップの店員によると、彼女には約3年のダイビング歴があり、よく墾丁の海に潜りに来ていたという。環境保護にも関心が高く、海底のごみ拾いにも熱心に取り組んでいたそうだ。

 そんな彼女は15日、人魚の衣装を着て写真撮影をしようと墾丁の人気ダイビングスポット、後壁湖周辺海域へ出かけた。救助に当たった消防署員によると、彼女はまず酸素ボンベなど潜水具を着けて20分ほど潜った後、岸に上がって衣装に着替え、見栄えを良くするために酸素ボンベを外して撮影に挑んだとされる。なぜ溺れたかは現時点で不明だが、彼女に同行していたダイバーは、ぜんそくの発作を起こして水を飲んだと説明しているという。

 なお最近、台湾では「人魚写真」を撮影するダイバーが増えており、これをサポートする専門業者も出現している。こうした写真を撮影する場合は、通常、素潜りとなるため、すぐに水面で息継ぎができる安全な水深で行われ、さらに救護員を待機させるというが、あるベテランのダイビング指導者は顧さんの事故について「目撃者の話を聞くと救護員がついていたかどうか疑問だ」と指摘した。

 また顧さんはダイビングのレクチャーは受けていたものの、ライセンスは取得しておらず、警察は付き添いの指導者に健康状態の事前確認などに関するチェックに落ち度はなかったかなど調べを進めている。