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飲酒運転で押収のバイク、罰金高過ぎで引き取らない者続出


ニュース 社会 作成日:2016年5月18日_記事番号:T00064212

飲酒運転で押収のバイク、罰金高過ぎで引き取らない者続出

 フェイスブック上のコミュニティページ「爆料(暴露)公社」に先ごろ、「飲酒運転で押収されたバイクの保管場所」というコメントとともに投稿された画像が話題を呼んでいる。そこには見わたす限り、ぎっしりとバイクが並べられており、中には比較的新しいモデルや状態の良い車両も見受けられ、ネットユーザーからは「持ち主はなぜ引き取りに来ない?」と疑問の声が上がった。

/date/2016/05/18/19motorbikes_2.jpg「バイクの海」は台北市のほか、新北市、桃園市、台中市でも同じ状況だという(爆料公社フェイスブックより)

 台北市交通警察大隊執法組の謝幸霖分隊長によると、写真に写っているのは台北市内湖区にある保管場で、現在、飲酒運転や無免許運転などの交通違反で押収された自動車7台とバイク979台が保管されているという。ただ投稿写真のコメントにあったようにバイクの場合、ほとんどが飲酒運転によるものだそうだ。

 内政部警政署交通組の統計によると、2011~15年の飲酒運転の検挙件数は年間10万~12万件となっているが、そのうち飲酒運転の取り締まり時に呼気1リットル中のアルコール濃度が0.15ミリグラムを超えた場合、その場で乗っていた自動車またはバイクが押収される。

 蘋果日報が6直轄市の保管場を調査したところ、過去3年、押収された車両の引き取り率は自動車が90%だったのに対し、バイクは60~70%にとどまっており、どの保管場でもスペース不足に悩まされていた。ちなみに車両の保管期限は最大6カ月で、これを過ぎるとリサイクル業者向けに競売にかけられるが、それでも処理が追い付いていないという。

 バイクの引き取り率が低い原因について謝分隊長は、飲酒運転の罰金は1万5,000~9万元(呼気検査を拒んだ場合など)となっており、車両の引き取りには罰金に加え、200元のレッカー費、1日50元の保管費を支払う必要があるが、持ち主の中にはバイクの価値が罰金の額を下回ると考えて引き取りを放棄する者が少なくないためと指摘している。

 しかし謝分隊長は、引き取りを放棄したところで罰金や保管費などが帳消しになるわけではなく、結局は金もバイクも両方を失うことになるため、素直に罰金を払って引き取った方がよいと助言している。