ニュース 電子 作成日:2016年5月24日_記事番号:T00064294
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)と聯華電子(UMC)は第3四半期末までモバイル端末向けの28ナノメートルHPM(ハイパフォーマンスモバイルコンピューティング)製造プロセス受注が満杯だ。2月の台湾南部地震発生に続き、中国で第2四半期にスマートフォン需要が急増したことで、アップルの次世代スマホ、iPhone7のベースバンドチップ受注だけでなく、クアルコム、聯発科技(メディアテック)から追加受注を受けているためだ。24日付経済日報が報じた。
TSMCとUMCは先日の業績説明会で、第2四半期の28ナノプロセス需要は強いと指摘。TSMCは粗利益率51%へ5割突破、UMCは23%へ9ポイント上昇を予想している。
28ナノHPMプロセスは、スマホやタブレット端末などモバイル端末向けで、高機能、低消費電力が特徴。クアルコム、メディアテック、展訊通信(スプレッドトラム)が採用している。
クアルコムCEOが直接交渉
携帯電話チップの供給不足は、台湾南部地震でTSMCとUMCの生産能力が損傷したこと、中国の携帯電話キャリア大手、中国移動通信(チャイナ・モバイル)と電子商取引(EC)最大手、阿里巴巴(アリババ)が携帯電話の購入補助を再開したことに加え、インテルがiPhone7のベースバンドチップの過半を受注し、TSMCの28ナノHPMプロセスで生産していることが原因だ。
こうした中、半導体メーカーは市場シェア維持のため、生産能力の確保に躍起となっている。市場観測によると、クアルコムはスティーブ・モレンコフCEO(最高経営責任者)が自らTSMCに対し、生産ラインの確保を要望した。メディアテックは、第3四半期の生産について、ファウンドリーと協議中だが追加発注の有無は明かせないと説明。現在の供給は正常だと強調した。
OPPO、世界4位に浮上か
業界関係者は、広東欧珀移動通信(OPPO)などの需要が強く、メディアテックのミドル~ハイエンドチップ「Helio P10(MT6755)」が大幅な供給不足に陥っていると指摘した。
1995年設立のOPPOはミドル~ハイエンド機種を主力とし、今年の出荷目標は前年比6割増の8,000万台。サプライヤーに対し何度も販売目標の上方修正を示している。今年は通年で小米科技(小米、シャオミ)を追い抜き、世界4位に浮上する見通しだ。
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