ニュース 社会 作成日:2016年5月26日_記事番号:T00064369
台湾鉄路(台鉄)や都市交通システム(MRT)駅では、エスカレーターが故障して動いていないという場面にたびたび遭遇するが、蘋果日報が調査したところ、台鉄各駅のエスカレーターは月平均2回の頻度で故障が発生していることが明らかとなった。中でも構内に16基を備える台北市の松山駅では月平均16回の故障が発生しており、「故障王」と不名誉な称号が贈られた。
台鉄・高雄駅で今月1日、プラットホームへ向かうエスカレーターの1基が突然停止し、6人が負傷するという事故が発生。さらにその後1週間もたたないうちに花蓮駅の昇りエスカレーターで逆行するトラブルが起き、8人が巻き込まれ7人が負傷した。
相次ぐ事故を受けて蘋果日報が調査したところ、台鉄28駅に設置されている182基のエスカレーターは昨年1~8月の間に418回、月平均で52回故障していたことが判明した。さらに同紙は通年のデータ提供を台鉄に求めたが拒否されたという。
なお昨年1~8月のエスカレーター1基当たりの月間故障回数を駅別に見ると、16基のエスカレーターを備える松山駅の約1.047回が最多で、同駅では16基の全てが毎月1回以上故障している計算となる。ワースト2位は5基のエスカレーターを備える高雄駅の0.925回、3位は沙鹿駅(台中市)の0.875回だった。
台鉄によると、現在、駅に設置されているエスカレーターのほとんどが中国で生産されたもので、中には中国ブランドの製品もある。台鉄は、中国製であることが全ての故障の原因ではないが、品質の悪さと適切なメンテナンスが行われていないことが多くの問題を引き起こしているとみて今後、改善策を講じると強調した。
なお、あるエスカレーターメーカーは、台鉄では駅建設を請け負った業者が利益を確保するため、エスカレーターの調達価格を低く抑えたことで品質が犠牲になったと指摘。加えてメンテナンスも、競争入札の参入障壁が低いことから十分な能力を持たない業者が低価格で手掛けており、故障多発につながっているとの見方を示している。
台湾の駅ではなるべく階段を利用した方がよさそうだ。
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