ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

ASEとSPILの経営統合、両社董事会が承認【表】


ニュース 電子 作成日:2016年5月27日_記事番号:T00064375

ASEとSPILの経営統合、両社董事会が承認【表】

 半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)最大手、日月光半導体製造(ASE)と矽品精密工業(SPIL)は26日、それぞれ董事会を開催し、両社を傘下に収める持ち株会社新設に関する株式交換契約についての覚書に署名を行うことを承認した。これについて証券会社は、「有力企業同士が経営統合することで封止・検査業界の台湾積体電路製造(TSMC)が誕生する」と評価している。27日付工商時報などが報じた。

/date/2016/05/27/01ASE_2.jpg張虔生ASE董事長(左)と林SPIL董事長(右)が共同記者会見を行った(26日=中央社)

 株式交換についてはASEが普通株1株を新設する持ち株会社の普通株0.5株に交換。SPILは普通株1株に対し対価として現金55台湾元(約186円)の交付を受ける。このため持ち株会社の株主構成は現在のASEの状況が維持され、SPILは株式をまったく保有しないことになる。

 なお覚書は6月25日までに取り交わされ、その後、台湾および海外の監督機関の承認取得などを経て持ち株会社設立が実現する見通しだ。

 持ち株会社設立後もSPILの林文伯(バウ・リン)董事長および蔡祺文総経理は同職にとどまるが、現在とは異なり株式を保有しない経営専門職としての役割に移行することになる。ただ、両者は持ち株会社の董事にも就任するとされる。

 ただ、SPILは同持ち株会社構想について反トラスト法(独占禁止法)違反の懸念があるとの指摘を行っていた経緯があり、今後進められる公平交易委員会(公平会、公正取引委員会に相当)や、米国、中国、韓国など両社が事業を展開する各国の監督機関による審査においても争点となるとみられる。

/date/2016/05/27/IC_2.jpg