ニュース 公益 作成日:2016年5月27日_記事番号:T00064388
台湾電力(台電、TPC)は、第1原子力発電所(新北市石門区)と第2原子力発電所(新北市万里区)で使用済み燃料棒の貯蔵プールが今年から来年にかけて相次いで満杯になるため、両原発の稼働を電力消費がピークを迎える夏期に限定し、稼働寿命を延ばすことを検討している。27日付中国時報が報じた。
TPCの構想は、両原発の稼働期間を夏期の4~5カ月に限定し、残る7~8カ月は稼働を停止するというものだ。TPCは夏期以外の稼働停止により、原発の稼働寿命を2~3年延ばせるとみている。
しかし、稼働停止期間中は、不足電力を火力発電などで補う必要があるため、発電コストが年間で100億台湾元(約337億円)近く余計にかかる見通しだ。コスト増加分は公式に基づき電気料金に反映され、1世帯当たり年間200元近い負担増になるとの試算もある。
不安材料は他にもある。第1原発1号機では2014年12月、定期検査のために燃料集合体を移動中、上下の支持格子を支える連結部品が断裂し、上部のハンドルが外れる事故があった関係で、1年5カ月にわたり稼働を停止している。ハンドルの修復は完了したが、稼働再開に向けた行政院原子能委員会(原能会)の認可が下りておらず、夏の電力需要期に間に合わない可能性が出てきた。
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