ニュース 社会 作成日:2016年5月30日_記事番号:T00064420
インターネット上で最近、日焼けした顔に頬かむりを着けた農家のおばあちゃんが涼しげな表情でドローン(小型無人機)のリモコンを操る写真が拡散され、話題を呼んでいる。このドローンは農作業が楽になるようにと息子が買い与え、操作方法を教えたそうで、おばあちゃんは「遊びながら役に立つかどうか試しているだけ」と恥ずかしそうに笑う。
黄さんは、スズメが怖がって来なくなったと話した(中央社)
「ハイテクおばあちゃん」として話題となっているのは彰化県二林鎮で農業を営む黄洪金后さん(87)。彼女にドローンをプレゼントした息子の黄慶祥さんは情報マネジメントを専門とする元大学教授で、退職後、郷里の二林鎮に戻って農業支援プロジェクト「田亀計画」を推進している。
黄さんは、平均年齢68歳と高齢化が進む二林鎮の農家の人々は、田んぼの中で亀のように腰をかがめ、黙々と作業をこなす一生を過ごしており、そんな彼らに恩返ししようと同プロジェクトを立ち上げたと説明。有機農業の推進や生態系の保護といった支援活動を行っている。
そんな黄さんは田亀計画の第1号対象者として自分の母親を選び、彼女の田んぼでアワの栽培を開始した。しかし、明け方と夕暮れ時にやって来て作物を食べるスズメに悩まされており、そのたびに田んぼに入って追いかけ回さなければならなかった。
そこで黄さんは、ドローンでスズメを追い払えば労力が省けると考えて母親に同製品をプレゼント。最初は「子供のおもちゃで遊んでいるようで恥ずかしい」と抵抗した彼女だったが、数回教えただけで上手に操れるようになり、しかもスズメ撃退にもまずまずの成果が上がっているという。
そしてドローンを操作する母親の姿を写真に撮ってネット上にアップロードしたところ、これが大きな話題となり、29日に開催した田亀計画のイベントで母親によるドローン操作の実演を行うと発表した結果、多くのメディアが取材に殺到する騒ぎとなった。
ドローンによる害鳥撃退効果について専門家は、本体が高価なことに加え、バッテリーの持続力や鳥にぶつかって故障するケースを考慮すると費用対効果は低いと指摘しているが、今後、農業へのドローン活用については可能性を探る価値はあると語った。
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