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5月新車販売1割増、減税効果で台湾生産車好調


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2016年6月2日_記事番号:T00064481

5月新車販売1割増、減税効果で台湾生産車好調

 5月の新車登録台数は前月比8.4%増、前年同月比9.9%増の3万7,878台で、同月としては過去11年で最高となった。5月は例年、納税期間のため伸び悩むが、今年は夏季キャンペーンに加え、新車買い替えに対する5万台湾元(約17万円)の貨物税(物品税)減免措置で、台湾生産車がよく売れた。2日付経済日報が報じた。

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 上位3社の5月新車登録台数は、▽トヨタ台湾総代理店の和泰汽車、1万1,799台(前月比13.5%増、前年同月比11%増、シェア31.2%)▽中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)、4,525台(前月比15.3%増、前年同月比24.5%増、シェア11.9%)▽裕隆日産汽車、4,022台(前月比10.3%増、前年同月比5.2%増、シェア10.6%)──だった。

 業界関係者は、過去2年は輸入車が市場をけん引してきたが、5月は貨物税減免措置で台湾生産車が大きく伸び、上位3社だけでも予想を500~1,000台上回ったと指摘した。

 和泰汽車は、熊本地震の影響で、輸入車の「RAV4」や「プリウス」の納車が遅れたが、台湾生産車がよく売れた。黄明顕協理は、貨物税減免措置の主なターゲットは台湾生産車で、自動車や住宅など大きな買い物には縁起が悪いとされる旧暦7月「鬼月」(2016年は8月3~31日)前まで、買い替え需要が続くと予測した。

 中華汽車は、特に商用車の主力「菱利(ベリカ)」「デリカ」「ジンガー」がよく売れ、前年同月比5割以上の伸びだった。同社主管は、40万元余りの車なら2割引きに相当し、今が買い時と指摘した。

マツダ5、2千台積み増し

 台湾馬自達汽車(マツダモーター台湾、MMT)の5月新車登録台数は1,832台で前年同月比41.5%増だった。同社は、「マツダ5(日本名・プレマシー)」の台湾での生産を終了し、商品は全て輸入車となると説明した。ただ、輸入車は為替変動の影響が大きいため、今後も生産委託先を模索する可能性があると指摘した。「マツダ5」の需要に応えるため、緊急に2,000台の生産を上乗せしており、今年通年の販売目標も2万台へと従来の1万8,000台から引き上げた。

 「マツダ5」の生産停止は、交通部の「車両安全検査基準」改正を受けて、7月1日以降に工場から出荷する乗車定員9人以下の乗用車、車両総重量3.5トン以下の商用車にタイヤ空気圧監視システム(TPMS)の搭載が義務付けられるためだ。

 三陽工業(SYM)の5月新車登録台数は1,363台で、前月比35.1%増、前年同月比21%増だった。12日に発売した現代自動車(ヒュンダイ)の台湾生産クロスオーバーSUV(スポーツ用多目的車)「ヒュンダイ・ツーソン」を670台納車し、大幅成長を果たした。

通年42万台達成へ

 貨物税減免措置によって、買い替え前の車を廃車処分にする割合は30%へと、従来の11%から上昇した。一方、輸入車の5月新車登録台数は1万2,806台で前月比15.4%減、前年同月比2.6%増と、市場シェア33.8%で、過去数カ月の約4割から縮小した。

 1~5月の新車登録台数は17万9,458台で前年同期比2%増だった。通年では42万台を達成する見通しだ。

【表】