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第4原発、電力不足で凍結解除に含み


ニュース 公益 作成日:2016年6月3日_記事番号:T00064525

第4原発、電力不足で凍結解除に含み

 蔡英文政権が2025年の「脱原発」実現を掲げ、台湾電力(TPC)第4原子力発電所(新北市貢寮区)の建設中止を求める反原発団体の声も高まっているが、経済部は電力不足が深刻化する局面で、第4原発の建設凍結解除もあり得るとみて、TPCに対し、現状完成済みの施設の維持補修をしっかりと行うよう求めた。3日付中国時報が伝えた。

 行政院原子能(原子力)委員会(原能会)は2日、第4原発の安全監督委員会会合を開いた。席上、経済部の呉玉珍技監は、第4原発の建設凍結後3年間で維持費が34億台湾元(約113億円)かかったのに対し、第1原発(新北市石門区)1号機が1年5カ月にわたり稼働を中断していることで、代替燃料による発電コストが33億3,000万元に達しており、金額的には第4原発の維持費3年分に迫ると指摘。第4原発の原子炉2基による発電量が第1原発1号機の4.5倍に達する点も挙げながら、電力不足の局面で、TPCは第4原発の将来的な凍結解除の可能性も視野に準備を進めるべきだとの認識を示した。

 また、第1原発と第2原発(新北市万里区)で使用済み燃料棒の貯蔵プールが今年から来年にかけて相次いで満杯になることについて、原能会の謝暁星主任委員は「高レベル核廃棄物については、室内の乾式貯蔵施設を建設するようTPCに求める」と述べた。