ニュース 社会 作成日:2016年6月3日_記事番号:T00064529
2日に台湾北部を襲った落雷や豪雨により桃園国際空港は200便以上が遅延した。第2ターミナルは浸水に見舞われ、停電も起き、復旧作業が遅々として進まない中、約3万人の乗客が8時間以上、足止めされるなど、大混乱となった。「台湾の玄関口」の機能を担い、外国人客が多く利用する同空港のあまりのもろさに「国の恥だ」と非難する声も上がっている。
ターンテーブルが停止したため、旅客たちは座り込んで休むほかなかった(3日=中央社)
大雨により高速道路と桃園空港を結ぶ連絡道路が冠水して通行不能となり、さらに迂回(うかい)路で深刻な渋滞が発生したため、台北駅を出発したリムジンバスが空港に到着するまで約5時間を要する事態となった。乗客の中には飛行機に乗り遅れ、便の変更のために追加料金を支払ったケースも出たようだ。
また第2ターミナルでは地下に設置された機電設備が水に浸かったことで空港の電気系統が完全にストップ。直ちに予備電源を始動させたものの、依然、多くの設備が使用不能のままとなった。
これにより各航空会社のチェックインカウンターでの作業や出境審査も手作業に切り替えられたため長い時間がかかったほか、預け入れ荷物用のターンテーブルも動かず、到着便の乗客はいつまでたっても荷物が受け取れない状況となり、ターミナル内のあちこちで怒号が聞かれた。
また第1、第2ターミナル間を結ぶ電車も運行停止となり、混雑するシャトルバスにも乗れなかった利用者は重いスーツケースを引きずりながら車道を1キロメートルほど歩くことを強いられた。
国際的な空港の中がプールのように水浸しになるという、めったにお目にかかれない光景を残そうと記念写真を撮る外国人旅行者も見受けられたが、中には携帯電話に向かって大声で「もう5時間も待たされている。予備電源さえないなんて信じられない」と訴える姿もあり、いらだちを募らせる人も多かったようだ。
なお同空港ではきょう(3日)午前中に正常なフライトスケジュールを回復したものの、第2ターミナルの預け入れ荷物のターンテーブルが復旧するのは午後8時以降となるほか、地下の食堂街は清掃作業もあり、営業再開は4日となる見通しで、今後もしばらくは不便な状況が続きそうだ。
台風シーズンが到来する前に、速やかに原因究明と改善を進めてもらいたいものだ。
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